質問本文情報
令和元年六月七日提出質問第二一一号
医療機関における消費税率引き上げにともなう診療報酬の補てん及び標準化された電子カルテシステムの導入に関する質問主意書
提出者 柚木道義
医療機関における消費税率引き上げにともなう診療報酬の補てん及び標準化された電子カルテシステムの導入に関する質問主意書
一 消費税率アップにともなう診療報酬の補てんについては、消費税率が五%から八%に引き上げられた際に医療機関の間で大きくばらつきが出ていたことが明らかである。今年十月に消費税率が十%に引き上げられる際には、このばらつきが解消されるように厚生労働省として診療報酬の引き上げに差をつけて精緻に対応していると聞いている。しかしながら、それでも消費税率引き上げ以降に補てん不足の医療機関が出た際には必要な予算措置を行う必要があると考えるが、政府の見解如何。
二 現状の電子カルテシステムについては多くの医療関係者が問題点を指摘している。導入コストがかなり重い、より良い電子カルテシステムが出ても、これまで使っていたものと互換性が低いために仕方なくこれまでの古いものを使い続けることを余儀なくされる、ある診療科では使いやすくても他の診療科では使いづらい設計になっている、診療に付随する検査結果の一部が依然としてデータでなく紙で出力されており電子カルテシステムに乗りにくいなど、政府がこれまで主唱してきた「e−JAPAN 世界最高水準の高度情報通信ネットワーク」のイメージとは依然として異なっている。さらに、地域包括ケアシステムを効率良く進めるには、各医療機関と各介護施設の間でもデータやシステムの共通化を図る必要がある。
厚生労働省では電子カルテの標準化に向けた検討会を設ける方向で努力していると聞いているが、他方、各医療機関で標準化された電子カルテシステムが確実に導入されるように、政府として予算を組んで医療機関における初期導入経費を助成する必要があると考えるが、政府の見解如何。
右質問する。