質問本文情報
令和五年十月二十三日提出質問第九号
土砂災害防止対策等の実効性確保に関する質問主意書
提出者 青柳陽一郎
土砂災害防止対策等の実効性確保に関する質問主意書
近年、頻発する大規模自然災害に、国・地方とも迅速な人命救助の他、家屋やインフラ施設の被害軽減、社会経済活動維持のための実効性ある取組の重要性が再認識されている。防災・減災のための施策も徐々に広がりを見せつつある。ただ、そうした施策の活用は不十分であり、自治体ごとの支援の差も大きい。より実効性を高め有効な取組となるよう具体的施策の展開につながることを期待し、以下、質問する。
一 土砂災害防止法に基づき、土砂災害警戒区域や同特別警戒区域の指定が全国で進められている。神奈川県においても取組の進捗があり、県内では横浜市が最も多く区域指定されている。こうした区域指定によって地域住民への注意喚起は図られるものの、当該区域に生活の拠点を構える住民からは資産価値が目減りする等の不利益をもたらしかねないなどと懸念する声が寄せられている。こうした地域住民の懸念を払しょくするための経済的損失を軽減する等、施策はあるか。あれば同施策の内容について明らかにされたい。
二 指定区域内の既存建築物については一定の要件を満たすものに対し、改修費用の一部を補助する住宅・建築物安全ストック形成事業があるものの、対象範囲は狭く、補助率も低いため、その活用実績はきわめてとぼしい。現状についてどう認識しているか。見解を問う。また活用促進のための施策についての検討状況を問う。
三 指定区域から住宅を移転する場合など国からの間接補助はあるものの、支援の具体的施策については地方公共団体にゆだねられており、地域ごとに大きな差が生じている。地域の実情に応じた支援策については一定程度理解するが、全国的により実効性を高め、支援の底上げを図るためには全国一律の支援策の拡充が求められるものと考える。政府の認識、見解を問う。
右質問する。