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令和五年十二月八日提出
質問第一二八号

パンデミック条約への交渉姿勢に関する質問主意書

提出者  松原 仁




パンデミック条約への交渉姿勢に関する質問主意書


 パンデミックの予防、備え及び対応(PPR:Pandemic Preparedness and Response)に関する世界保健機関(WHO)の新たな法的文書(いわゆる「パンデミック条約」)は、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)パンデミックにより浮き彫りとなった国際的な公衆衛生危機に対する準備と対応の不足に対して、将来のパンデミックに対する国際社会の準備と対応を強化するための国際的な枠組みを強化することを目指している。
 PPRの主な内容は、パンデミックに対する国際的な協力と調整の強化、早期警告システムの構築と情報共有の促進、資金、医療機器、ワクチンなど重要リソースの公平な分配、そして、それらのための国際保健規則(IHR)の補完または改訂を含んでいる。
 当職は、PPRの強化そのものの重要性は承知している。そのために、政府が、PPR強化のための国際的な規範や規制を強化することが重要であるとの立場の下、パンデミック条約草案の作成交渉に建設的に貢献していることも認識している。
 他方で、国際協力の必要性は自国の公衆衛生政策を決定する権利の保持を含む国家主権に対する制約をはらむ面も有する。政府に対しては、公衆衛生の安全を確保することによる国民の利益を確保するために、パンデミック条約成立に向けて、国際的な合意形成に積極的に参加することを求めるとともに、主権制約の可能性が認められる場合には、その具体的な内容、国際法と国内法の関係などの重要情報を国会を通じて積極的に開示することを求める。
 そこで、次のとおり質問する。

一 パンデミック対応は国際的な協力を要する重要な課題であるが、同時に国家の主権に関わる問題でもある。パンデミック条約の成立は、国際社会における日本の役割と主権の保持という二つの重要な側面を考慮する必要があるが、政府として、これらの点について、現状どのような姿勢で取り組んでいるか明らかにされたい。
二 政府として、現状、パンデミック条約が、我が国の主権に与える影響について、どのように評価しているのか明らかにされたい。
三 政府として、現状、パンデミック条約の草案策定に関する国際的な議論において、我が国の主権を保護するために何か具体的な方策を有しているのであれば、その内容を明らかにされたい。

 右質問する。

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