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答弁本文情報

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平成十三年一月十二日受領
答弁第三六号

  内閣衆質一五〇第三六号
  平成十三年一月十二日
内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 福田康夫
       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員西村眞悟君提出北朝鮮に拉致された日本人救出策についての質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員西村眞悟君提出北朝鮮に拉致された日本人救出策についての質問に対する答弁書



一について

 北朝鮮による日本人拉致容疑問題(以下「拉致容疑問題」という。)は、我が国国民の生命にかかわる重要な問題であり、北朝鮮との国交正常化のためには避けて通ることができない問題であると考えている。

二について

  平成三年から平成四年にかけて八回にわたり日朝国交正常化交渉を行ったが、その過程において、北朝鮮による日本人拉致容疑事案(以下「拉致容疑事案」という。)について、北朝鮮側の対応を求めたところである。
 また、平成十二年四月の日朝国交正常化交渉の再開後現在までに三回の交渉を行ったが、同年四月及び八月の会談においては、北朝鮮側に対し、日朝関係を改善していくに当たり、拉致容疑問題を避けて通ることはできない旨を説明し、その解決を強く求めたところである。
 なお、同年十月に行った再開後の第三回目の会談の内容については、北朝鮮側との了解により、対外的には双方で了解した以上のことには言及しないことになっているため、明らかにすることは差し控えたい。

三について

 北朝鮮との交渉において拉致容疑事案にどのような対応を採るかについては、それぞれの事案の解決のために何が効果的であるかとの観点から、その時点における朝鮮半島をめぐる情勢、日朝関係等を総合的に勘案しつつ、判断すべきものと考えている。
  平成三年から平成四年にかけて行った日朝国交正常化交渉においては、第三回会談で、李恩恵事件を取り上げ、その後も会談の度にこの問題についての実務者協議(以下「実務者協議」という。)を開催した。我が国が北朝鮮側に対して同人の消息についての調査を強く求めたのに対し、北朝鮮側は、一貫して李恩恵事件は韓国の陰謀でありそのような問題はそもそも存在しない等の主張を繰り返し、平成四年十一月の第八回会談の際の実務者協議において一方的に退席したため、日朝国交正常化交渉そのものが中断するに至ったものである。

四の1から3までについて

 政府は、従来から、拉致容疑問題について北朝鮮の前向きな対応を得るべく、北朝鮮との間で種々の議論を重ねてきているが、個別の交渉における具体的なやり取りについては、これを明らかにすることは今後の交渉を進めていく上で適当でないと考えるので、答弁することは差し控えたい。

四の4について

 北朝鮮に対する食糧支援は、人道的な観点に立って行ってきたところである。
  平成十二年十月の五十万トンの食糧支援の決定は、依然として深刻な食糧不足に直面している北朝鮮に対して支援を行うとの人道的な観点に加え、同年六月の南北首脳会談以降、朝鮮半島をめぐって前向きな動きが見られることを踏まえ、日朝関係の改善ひいてはこの地域の平和と安定という大局的見地から、この前向きの潮流を後押しし、より確実なものにすることが適切であるとの観点から行ったものである。

五の1及び2について

 昭和六十三年一月二十六日の内閣官房長官談話等で明らかにしたとおり、大韓航空機八五八便事件については、その真相究明のため、韓国を始め関係各国政府と緊密な協力を行うとともに、情報の収集に努めた結果、本事件は北朝鮮の組織的テロ行為によるものであると確信するに至ったものである。政府としては、従来から、航空機等に対するテロ行為は世界の平和と秩序に対する許し難い行為であるとの立場を取ってきたところであり、本事件に際しては、このような北朝鮮によるテロ行為は国際社会により強く糾弾、排斥されなければならず、このような事件の再発は断固阻止されなければならないと考えたこと、本事件においては我が国の偽造旅券が行使され、あたかも日本人が関与したかのごとき偽装がなされたこと等も考慮し、本事件に対する毅然たる姿勢を示すとの観点から、北朝鮮との交流に関する制限措置を採ったものである。なお、政府としては、金賢姫を本事件の実行者の一人であると認識している。

五の3について

 政府としては、御指摘の拉致容疑事案が、北朝鮮の組織的テロ行為である大韓航空機爆破の準備として行われたものか否かは明らかでないと認識している。

五の4について

 政府としては、御指摘の拉致容疑事案は、国民の生命にかかわる重要な問題であると認識している。

五の5について

 大韓航空機八五八便事件の際の北朝鮮との交流に関する制限措置は、五の1及び2についてで述べたような観点から実施したものである。
 一方、李恩恵事件を始めとする拉致容疑事案に関していかなる対応を採るかについては、その時点における朝鮮半島をめぐる情勢、日朝関係等を総合的に勘案しつつ、それぞれの事案の解決のために何が効果的であるかとの観点から判断してきたものである。

六の1から3までについて

 拉致容疑事案に関していかなる対応を採っていくかについては、その時点における朝鮮半島をめぐる情勢、日朝関係等を総合的に勘案しつつ、その解決のために何が効果的であるかとの観点から判断していくべきものと考えており、現時点においては、国交正常化交渉その他の日朝間の対話を進展させる中で、この問題の解決に向けて粘り強く取り組んでまいりたい。

六の4及び5について

 北朝鮮に対する食糧支援については、人道的な観点に加え、日朝関係が依然として相互信頼度の低い段階にある中で、これを改善し、朝鮮半島をめぐる前向きな動きを確実なものにするとの趣旨で決定したものであり、拉致容疑問題を始めとする日朝間の諸懸案について、直ちに目に見える結果が出ることを期待したものでは必ずしもない。これらの食糧支援の効果については、長期的な観点に立って評価されるべきものと考えている。

六の6について

 北朝鮮に対する食糧支援については、その時々の北朝鮮の食糧事情を勘案しつつ、人道的な観点に加えて、朝鮮半島をめぐる情勢等総合的な観点に立って検討すべきものと認識している。
 なお、現時点において、北朝鮮に対して新たな食糧支援を行う予定はない。

七について

 現時点においては、国交正常化交渉その他の日朝間の対話を進展させる中で、拉致容疑問題の解決のためにどのような対応が効果的であるかを模索しつつ、この問題の解決に向けて粘り強く取り組んでまいりたい。



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