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答弁本文情報

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平成十三年十一月二十七日受領
答弁第二〇号

  内閣衆質一五三第二〇号
  平成十三年十一月二十七日
内閣総理大臣 小泉純一郎
       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員金田誠一君提出小泉政権におけるテロリズムに対する認識に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員金田誠一君提出小泉政権におけるテロリズムに対する認識に関する質問に対する答弁書



一の1について

 お尋ねの「テロリスト」は、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国(以下「米国」という。)において発生した攻撃(以下「今回のテロ攻撃」という。)に関与した者(攻撃に直接参加した者を含む。)を指すものである。種々の情報を総合的に勘案すれば、オサマ・ビン・ラーデンの率いるアル・カイダが今回のテロ攻撃に関与しているとの米国の説明は、政府として十分説得力のあるものと判断している。

一の2について

 オサマ・ビン・ラーデンは、かねてから米国の対イスラム諸国政策に批判的見解を表明しているが、現時点において、今回のテロ攻撃がいかなる主義主張に基づいて行われたものかを明確に述べた声明等は公表されておらず、また、政府として今回のテロ攻撃に関与した者の主義主張の内容を直接知り得る立場にないことから、お尋ねの主義主張の内容について、確定的なことを申し上げることは困難である。

一の3について

 お尋ねの「テロ攻撃によってもたらされている脅威」とは、今回のテロ攻撃を行った者等による同様の攻撃が再発する蓋然性が高い状態が継続していることを意味している。

一の4について

 お尋ねの「『テロ攻撃によってもたらされている脅威の除去』された状態」とは、一の3についてで述べた脅威が存在しなくなった状態を意味している。

二の1について

 ある特定の事態がお尋ねの法律(平成十三年法律第百十三号)第一条において言及されているように国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)において「国際の平和及び安全に対する脅威」に当たると認められたか否かにかかわらず、ある国家が自衛権を行使するための要件が満たされているときには、当該国家が自衛権を行使することは認められるものと考えている。また、今回のテロ攻撃に対する米国等の自衛権の行使を除き、お尋ねのような事例が過去にあったのか否かは承知していない。

二の2について

 お尋ねの法律第一条にいう「テロ攻撃によってもたらされている脅威」が除去された結果として自衛権の行使の要件が満たされなくなれば、自衛権は行使し得なくなるものと考えている。
 また、国際連合憲章(以下「国連憲章」という。)第五十一条は、「この憲章のいかなる規定も、(中略)安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置を採るまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない」と規定しているが、安保理が国連憲章第七章の下で採ることのできる措置のいずれかを採った場合において、それ以後加盟国が国連憲章第五十一条の個別的又は集団的自衛権を行使し得なくなるか否かについては、それぞれの場合の具体的状況によって決せられると考えている。

三の1について

 お尋ねの「国連憲章でいう紛争」の内容が必ずしも明らかではないことからお答えすることは困難である。

三の2について

 米国及びグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国(以下「英国」という。)の行動は適法な自衛権の行使であると考えられることから、これに対するお尋ねの「抵抗ないし反撃」は国連憲章上も一般国際法上も認められないと考えている。

三の3について

 現在、アフガニスタンにおける状況が極めて流動的であること等から、確定的なことを申し上げることは困難であるが、お尋ねの各条約のうち@からCまでについては、アフガニスタン、米国及び英国はこれらの条約の締約国であり、締約国の間に生ずる武力紛争についてこれらの条約を履行する義務を負う(@からCの各条約第二条第一文)。
 D及びEについては、英国は締約国であるが、アフガニスタン及び米国ともに締約国ではなく、お尋ねの事態には適用されない(Dについては第一条3、Eについては第一条1)。
 Fについては、米国及び英国は締約国であるが、アフガニスタンは締約国でなく、お尋ねの事態には適用されない(同条約第二条)。

四について

 交戦国に対して一定の義務を負う国家としての「中立国」という概念は、戦争自体が国家政策の遂行手段の一つとして認められていた伝統的な戦時国際法の下で発達したものであり、武力の行使が原則的に禁止され、国際法上戦争が違法化された国連憲章の下においては、戦争が違法ではないことを前提としたこのような「中立国」という概念は、現在では用いられなくなっている。お尋ねの「陸戦ノ場合ニ於ケル中立国及中立人ノ権利義務ニ関スル条約」(明治四十五年条約第五号)及び「海戦ノ場合ニ於ケル中立国ノ権利義務ニ関スル条約」(明治四十五年条約第十二号)は、国際法上一般に戦争が違法とされていなかった時代に作成されたものであり、現在では、これらの条約における中立国に係る規定がそのまま適用されるものではないと考えている。



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