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平成十九年八月十五日受領
答弁第一一号

  内閣衆質一六七第一一号
  平成十九年八月十五日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員阿部知子君提出社会福祉士試験の「漏洩疑惑」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員阿部知子君提出社会福祉士試験の「漏洩疑惑」に関する質問に対する答弁書



1について

 日本社会事業大学において昨年十二月十九日から同月二十二日まで実施された学内模擬試験解説講座(以下「解説講座」という。)のテキストにおいて、本来公表されない社会福祉士試験委員(以下「試験委員」という。)が担当する出題分野(以下「担当分野」という。)の一部が当該試験委員の氏名とともに記載されていること等については、同大学の学長が、同月二十六日に社会福祉士及び介護福祉士法(昭和六十二年法律第三十号。以下「法」という。)第十条第一項に規定する指定試験機関である財団法人社会福祉振興・試験センター(以下「試験センター」という。)の事務所において、試験センターの理事長及び常務理事一名に対し、関係資料を手交し、口頭で説明を行ったところであり、この結果について試験センターの常務理事一名が、本年二月七日に厚生労働省に対し、電話で報告したところである。
 一般に、試験センターは、社会福祉士試験の実施に関し、具体的な不正が疑われる情報を入手した場合等には、厚生労働省に対し、速やかに報告をすることが適当であると考えられる。しかしながら、試験センターにおいては、担当分野については、公表されている試験委員の氏名と一般的に広く知られている試験委員の学術的な専門領域を照らし合わせることにより、容易に推測することが可能であることから、本件については、法第十六条第一項に規定する秘密保持義務に違反しないものと判断したため、昨年十二月二十六日の時点では厚生労働省への報告を行わなかったと承知している。

2の(1)について

 一般に、社会福祉士試験の受験対策として、公表されている試験委員の氏名と一般的に広く知られている試験委員の学術的な専門領域を照らし合わせることにより、社会福祉士試験の受験対策として、担当分野について推測することが行われていたとしても、これについては、厚生労働省が関知するところではない。

2の(2)から(4)までについて

 御指摘の「D教授」に対しては、試験センターの理事長が本年三月十六日に試験センターの事務所において事情聴取を行っており、厚生労働省は、同月二十六日に当該事情聴取の結果について報告を受け、社会福祉士試験を担当する部局の職員(以下「担当職員」という。)各一名が、同年四月五日及び同月十四日に日本社会事業大学において、さらに、同年六月七日に電話で、それぞれ事情聴取を行ったところである。
 これらの事情聴取において、担当分野については、試験委員の氏名等の公表された情報及び一般的に明らかな試験委員の学術的な専門領域に基づき推測したものとの回答を得ており、第十五回社会福祉士試験及び第十六回社会福祉士試験を除き、当該回答が虚偽のものであると証するに足る事実は把握していない。
 また、御指摘の「D教授」が試験委員を務めていた第十五回社会福祉士試験及び第十六回社会福祉士試験において、心理学を担当する試験委員が自分を含めた三人であったと記載している点については、確かに「推測」ということは困難であるが、厚生労働省としては、担当分野については、公表されている試験委員の氏名と一般的に広く知られている試験委員の学術的な専門領域を照らし合わせることにより、容易に推測することが可能であると考えていることから、解説講座のテキストにおいて、第十五回社会福祉士試験及び第十六回社会福祉士試験の担当分野の一部が記載されていることについては、法第十六条第一項に規定する秘密保持義務に違反するものと断定することまではできないものと考えている。

3について

 お尋ねの事情聴取のうち、本年四月五日に行ったものについては、日本社会事業大学の入学式の終了後、同大学構内の管理棟付近において、担当職員一名が口頭で行ったものであり、同月十四日に行ったものについては、同大学構内の御指摘の「D教授」の研究室において、別の担当職員一名が口頭で行ったものである。また、お尋ねの事情聴取の場に、御指摘の「D教授」以外に日本社会事業大学の関係者は立ち会っていない。
 お尋ねの発言については、御指摘の職員に確認をしたところ、御指摘のような発言をしたか否かについては定かでないとの回答を得ているが、御指摘の職員が御指摘の「D教授」に対して行った事情聴取は、本年四月五日のものである。

4について

 厚生労働省としては、試験センターの理事長が本年三月二十九日に御指摘の「C教授」に対し、第十九回社会福祉士試験の問題を漏洩した事実があるか否かについて事情聴取を行い、漏洩の事実はないとの回答を得たとの報告を受けている。
 また、同日時点においては、第十九回社会福祉士試験の問題が漏洩していた可能性があること等が指摘された具体的な情報の中では、御指摘の「C教授」及び「D教授」についてのみ指摘がなされていたことから、厚生労働省又は試験センターが、両者に対する事情聴取のみを行ったものである。
 なお、その後、新たな情報に接する中で、御指摘の「A教授」及び「B教授」についても指摘がなされたことから、厚生労働省としては、試験センターに対し、御指摘の「A教授」及び「B教授」への事情聴取を行うよう指示し、試験センターの理事長が本年七月十日に御指摘の「A教授」及び「B教授」に対し、第十九回社会福祉士試験の問題を漏洩した事実があるか否かについて事情聴取を行い、漏洩の事実はないとの回答を得たとの報告を試験センターから受けている。

5について

 御指摘の学生の証言の内容については、担当職員一名が本年六月七日に御指摘の「D教授」に対して電話で事情聴取を行い、御指摘の学生の証言のような発言をしたか否かについては記憶が定かでないが、試験問題の作成過程については、御指摘の「A教授」、「B教授」及び「C教授」から情報提供を受けたことはないとの回答を得ている。また、試験センターの理事長が、同年七月十日に、御指摘の「A教授」に対しては電話で、御指摘の「B教授」及び「C教授」に対しては試験センターの事務所において口頭で、それぞれ事情聴取を行い、試験問題の作成過程について、試験委員以外の者へ情報提供をしたことはないとの回答を得たとの報告を受けている。
 厚生労働省としては、これらの事情聴取は適切に行われたものと考えており、これらの回答が虚偽のものであると証するに足る事実は把握していないことから、現時点において、御指摘の「A教授」、「B教授」、「C教授」及び「D教授」並びに日本社会事業大学の学生に対し、更なる事情聴取を行うことは考えていない。

6について

 極めて類似しているとの御指摘のあった二問が何を指すのか定かでないが、試験センターからは、第十九回社会福祉士試験の心理学の問題と解説講座の心理学の問題との比較を行ったところ、解説講座の内容は国家試験の出題基準の範囲内のものとして公表されている内容であること、主要な社会福祉士の養成のためのテキストにも一般に記述されている内容であること、過去の国家試験においても出題されている内容であること等を踏まえ、漏洩はなかったものと考えられる旨の報告を受けており、これを踏まえ、厚生労働省としても、漏洩はなかったものと判断している。

7について

 試験委員については、社会福祉士及び介護福祉士法に基づく指定試験機関及び指定登録機関に関する省令(昭和六十二年厚生省令第五十一号)第七条第一号及び第二号に規定する要件を満たす者の中から、その者の専門分野における研究実績等を考慮し、適切に選任しており、試験委員の選任に当たっては、必要に応じて、その者の研究業績等について調査を行っているが、その者が所属している大学、出身大学、出身大学における指導教授等については、考慮に入れていない。

8について

 厚生労働省としては、御指摘の「D教授」については、一身上の都合により、既に介護福祉士試験委員を辞任したとの報告を試験センターから受けている。

9及び10について

 厚生労働省としては、この答弁書でこれまでに述べたとおり、第十九回社会福祉士試験の問題が漏洩していた可能性があること等の情報の中で具体的な指摘がなされた関係者全員に対する事情聴取を行い、漏洩の事実はないとの回答を得ていることから、更なる具体的な指摘がない限り、現時点において、お尋ねのような調査等を行うことは考えていない。



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