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答弁本文情報

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平成二十二年十二月三日受領
答弁第一九九号

  内閣衆質一七六第一九九号
  平成二十二年十二月三日
内閣総理大臣 菅 直人

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員馳浩君提出防衛省が出した事務次官通達に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員馳浩君提出防衛省が出した事務次官通達に関する質問に対する答弁書



一について

 自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号。以下「法」という。)第六十一条並びに自衛隊法施行令(昭和二十九年政令第百七十九号)第八十六条及び第八十七条は、隊員(法第二条第五項に規定する隊員をいう。以下同じ。)の政治的行為の制限について定めており、例えば、隊員は、特定の内閣に反対するなどの政治的目的のために国の庁舎等を利用させてはならないとされている。平成二十二年十一月三日に航空自衛隊入間基地内において行われた行事において、部外の団体の長が挨拶し、一刻も早く菅政権を打倒して自民党政権にしなければならない旨の発言を行った。防衛省としては、このような発言が当該行事に参集した多数の人々の前で行われたことは、当該行事の会場となった施設を管理する立場にある隊員が政治的目的をもって当該発言者にそのような発言をさせるために施設の利用を容認したとの誤解を招くおそれのある事態であったと考えている。

二から七までについて

 御指摘の事務次官通達「隊員の政治的中立性の確保について」(以下「本通達」という。)は、防衛省・自衛隊の施設を管理する部隊又は機関の長等に対し、当該隊員が法第六十一条第一項の規定により禁止されている政治的行為を行ったとの誤解を招くようなことのないよう、当該隊員自らが留意すべきことを示したものであって、一般の国民の行為を規制しようとするものではなく、また、通達という性質上、一般の国民の行為を規制する効力を有しないことは当然である。さらに、本通達で示された隊員の対応については、あくまで本通達の趣旨・目的の範囲内で行い、いやしくも一般の国民の行為を規制しようとするものとの疑念を生じさせることがないようにすることとしており、本通達が、憲法で保障された表現の自由等との関係で問題となるものではないと考えている。なお、本通達は、御指摘のように「時の政権に批判的な発言に隊員を触れさせない」ことを目的にするものでもない。



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