答弁本文情報
平成二十三年四月一日受領答弁第一三四号
内閣衆質一七七第一三四号
平成二十三年四月一日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員木村太郎君提出内水氾濫に対応したハザードマップに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員木村太郎君提出内水氾濫に対応したハザードマップに関する質問に対する答弁書
一について
国土交通省の調査によると、地下の空間利用が高度に発達し内水が氾濫した際に浸水のおそれがある市区町村又は平成九年度以降に床上浸水被害等が発生した市区町村である五百六十一市区町村（以下「特定市区町村」という。）のうち、平成二十三年一月末時点で、内水の氾濫に対応したハザードマップ（以下「内水ハザードマップ」という。）を作成している市区町村数は、御指摘のとおり百四十三にとどまっており、その原因としては、内水ハザードマップの作成のための予算の不足及び事務負担等が考えられる。
国土交通省においては、特定市区町村のうち、平成二十三年一月末時点で内水ハザードマップを作成している市区町村について調査し、同省のホームページにおいて公表しているところである。
また、当該調査によると、特定市区町村のうち、平成二十三年一月末時点で内水ハザードマップを作成していない市区町村は、各都道府県ごとにそれぞれ次のとおりである。
北海道 札幌市、室蘭市、網走市、稚内市、登別市、磯谷郡蘭越町、網走郡美幌町、紋別郡湧別町、網走郡大空町、沙流郡日高町、広尾郡広尾町及び足寄郡足寄町
青森県 青森市、三沢市、むつ市、上北郡七戸町及び東北町並びに三戸郡階上町
岩手県 宮古市、久慈市、釜石市及び上閉伊郡大槌町
宮城県 仙台市、石巻市、塩竈市、気仙沼市、白石市、名取市、角田市、多賀城市、登米市、大崎市、柴田郡大河原町及び柴田町、伊具郡丸森町、亘理郡亘理町、黒川郡大衡村並びに遠田郡涌谷町
秋田県 秋田市、能代市、横手市、大館市、男鹿市、鹿角市、由利本荘市、北秋田市、仙北市及び南秋田郡五城目町
山形県 山形市、米沢市、鶴岡市、酒田市、天童市、東根市、南陽市、東置賜郡高畠町及び東田川郡庄内町
福島県 会津若松市、郡山市、いわき市、白河市、須賀川市、喜多方市、田村市、伊達市、本宮市、伊達郡国見町、耶麻郡北塩原村及び西白河郡西郷村
茨城県 日立市、土浦市、高萩市、北茨城市、取手市、牛久市、ひたちなか市、潮来市、那珂市、神栖市、那珂郡東海村、猿島郡境町及び北相馬郡利根町
栃木県 宇都宮市、足利市、鹿沼市、小山市、那須塩原市及び河内郡上三川町
群馬県 前橋市、高崎市、桐生市、伊勢崎市、太田市、藤岡市及び安中市
埼玉県 さいたま市、川越市、熊谷市、行田市、秩父市、所沢市、飯能市、加須市、本庄市、東松山市、春日部市、狭山市、羽生市、深谷市、上尾市、草加市、越谷市、蕨市、朝霞市、志木市、桶川市、久喜市、北本市、八潮市、富士見市、三郷市、蓮田市、幸手市、北足立郡伊奈町、入間郡三芳町及び秩父郡横瀬町
千葉県 銚子市、館山市、木更津市、松戸市、成田市、佐倉市、習志野市、柏市、勝浦市、市原市、流山市、八街市、香取市、香取郡多古町及び山武郡大網白里町
東京都 墨田区、渋谷区、荒川区、青梅市、昭島市、調布市、日野市、東村山市、国分寺市、東大和市、清瀬市、東久留米市、多摩市、稲城市及び羽村市
神奈川県 川崎市、相模原市、平塚市、藤沢市、小田原市、秦野市、厚木市、大和市、伊勢原市、海老名市、座間市、南足柄市、高座郡寒川町、中郡大磯町及び足柄下郡箱根町
新潟県 新潟市、長岡市、三条市、柏崎市、加茂市、十日町市、見附市、燕市、糸魚川市、五泉市、上越市、魚沼市、南魚沼市及び南蒲原郡田上町
富山県 富山市、高岡市、滑川市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市及び中新川郡立山町
石川県 金沢市、七尾市、輪島市、加賀市、白山市、鹿島郡中能登町及び鳳珠郡能登町
福井県 敦賀市、小浜市及び大飯郡高浜町
長野県 長野市、小諸市、千曲市及び諏訪郡下諏訪町
岐阜県 岐阜市、大垣市、多治見市、関市、瑞浪市、羽島市、土岐市、各務原市及び養老郡養老町
静岡県 静岡市、浜松市、沼津市、三島市、富士宮市、島田市、富士市及び焼津市
愛知県 豊橋市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、稲沢市、東海市、大府市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、田原市、あま市、丹羽郡大口町及び扶桑町、海部郡大治町並びに知多郡阿久比町、東浦町、南知多町及び武豊町
三重県 伊勢市、松阪市、桑名市、鈴鹿市並びに三重郡朝日町及び川越町
滋賀県 大津市、彦根市、長浜市及び野洲市
京都府 福知山市、綾部市、亀岡市、向日市、長岡京市、京丹後市、南丹市及び相楽郡精華町
大阪府 岸和田市、豊中市、池田市、吹田市、泉大津市、高槻市、貝塚市、守口市、枚方市、茨木市、八尾市、泉佐野市、富田林市、寝屋川市、松原市、箕面市、羽曳野市、摂津市、藤井寺市、大阪狭山市及び南河内郡太子町
兵庫県 神戸市、姫路市、尼崎市、明石市、西宮市、洲本市、伊丹市、相生市、豊岡市、加古川市、赤穂市、宝塚市、川西市、小野市、三田市、丹波市、朝来市、淡路市、たつの市、加古郡稲美町、揖保郡太子町並びに美方郡香美町及び新温泉町
奈良県 奈良市、大和高田市、大和郡山市、香芝市、葛城市、磯城郡田原本町並びに北葛城郡上牧町及び広陵町
和歌山県 和歌山市、海南市、有田市、御坊市、伊都郡かつらぎ町及び日高郡みなべ町
鳥取県 鳥取市、倉吉市、境港市及び東伯郡琴浦町
島根県 松江市及び益田市
岡山県 岡山市、倉敷市、津山市、玉野市、笠岡市、井原市、備前市、瀬戸内市、浅口市、和気郡和気町、小田郡矢掛町、苫田郡鏡野町及び久米郡美咲町
広島県 竹原市、三原市、尾道市、福山市、府中市、大竹市、東広島市及び江田島市
山口県 宇部市、山口市、柳井市、周南市及び熊毛郡田布施町
徳島県 徳島市、小松島市、阿南市、美馬市及び海部郡美波町
香川県 香川郡直島町
愛媛県 松山市、今治市、新居浜市、西条市、大洲市、伊予市、四国中央市及び伊予郡松前町
高知県 高知市、安芸市、南国市、宿毛市、四万十市、吾川郡いの町及び高岡郡中土佐町
福岡県 福岡市、久留米市、飯塚市及び糸島市
佐賀県 佐賀市、唐津市、鹿島市及び神埼郡吉野ヶ里町
長崎県 南島原市、西彼杵郡時津町及び北松浦郡佐々町
熊本県 熊本市、八代市、人吉市、水俣市、玉名市、宇城市、天草市及び八代郡氷川町
大分県 大分市及び杵築市
宮崎県 日南市、児湯郡西米良村及び東臼杵郡門川町
鹿児島県 鹿児島市、鹿屋市、枕崎市、出水市、指宿市及び霧島市
沖縄県 那覇市、名護市、豊見城市、うるま市、中頭郡北中城村及び島尻郡南風原町
大阪府警察、岡山県警察等の十府県警察では、警察本部において、又は警察本部の指示を受けた警察署ごとに、その管轄区域における局地的な大雨及び集中豪雨に係る災害危険箇所を示した地図を作成し、又は作成中であると承知している。なお、これら以外の道府県警察においても、一部の警察署でその管轄区域に関し同様の地図を作成している例があるとの報告を受けているところである。
国土交通省としては、社会資本整備総合交付金により、市区町村における内水ハザードマップの作成に対する財政的な支援を行っているほか、平成十八年三月に「内水ハザードマップ作成の手引き（案）」（以下「手引き」という。）を策定し、市区町村における内水ハザードマップの作成に対する技術的支援を行ってきたところであるが、平成二十年十二月には手引きの改定を行い、従来の浸水シミュレーションによる手法に加えて、地形情報や浸水実績に係る情報を活用する内水ハザードマップ作成のための簡易な手法を追加し、市区町村における事務及び費用の負担軽減を図っているところである。
また、社会資本整備重点計画（平成二十一年三月三十一日閣議決定）において、平成二十四年度までに内水ハザードマップを作成している特定市区町村の割合を百パーセントとするという目標を定めているところであり、政府としては、現在内水ハザードマップを作成していない特定市区町村において速やかに内水ハザードマップが作成されるよう、引き続き総合的な支援に努めてまいりたい。