答弁本文情報
平成二十三年八月十九日受領答弁第三九二号
内閣衆質一七七第三九二号
平成二十三年八月十九日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員木村太郎君提出節電における収蔵品の保護に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員木村太郎君提出節電における収蔵品の保護に関する質問に対する答弁書
一について
現在実施している電力需給対策は、今夏の電力の需給バランスを踏まえ、国民生活や経済活動への影響を最小化するため、国民各層の最大限の御理解と御協力を頂きながら行っているものである。各博物館においても、それぞれの実情を踏まえ、収蔵品の保管や利用者の便宜等の観点に留意しつつ、適切な取組に努めているものと理解している。
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、東京電力株式会社及び東北電力株式会社の供給区域においては、東日本大震災により、電力供給力が大幅に低下しており、電力需要がピークを迎える夏期においても、計画停電不実施の原則を維持するため、「夏期の電力需給対策について」(平成二十三年五月十三日電力需給緊急対策本部決定)に基づき、それぞれの供給区域内の大口需要家、小口需要家及び家庭に対し、原則十五パーセントの節電を求め、このうち大口需要家については、一定の例外に該当する場合を除き、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二十七条の規定に基づき、電気の使用制限の措置をとっている。
エネルギー・環境会議において取りまとめられた「当面のエネルギー需給安定策」(平成二十三年七月二十九日エネルギー・環境会議決定)に基づき、需要構造改革、供給構造の多様化など、あらゆる施策を総動員して、エネルギー需給の安定化を達成してまいりたい。
博物館の収蔵品に劣化が生じた場合の責任は、第一義的には収蔵品を保管する当該博物館が負うべきものと考える。
博物館については、大口需要家に該当する場合であっても、空調設備及び照明設備の使用を適切に節減すること等により、収蔵品の劣化を生じさせることなく電気事業法第二十七条の規定に基づく電気の使用制限に対応できるものと考えており、現時点において、当該使用制限の適用を除外することは考えていない。