答弁本文情報
令和二年三月六日受領答弁第七八号
内閣衆質二〇一第七八号
令和二年三月六日
内閣総理大臣 安倍晋三
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員丸山穂高君提出不動産取引時の水害ハザードマップ活用等災害リスクの説明義務に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員丸山穂高君提出不動産取引時の水害ハザードマップ活用等災害リスクの説明義務に関する質問に対する答弁書
一、三及び四について
御指摘の「水害リスクに係る重要事項説明」については、不動産取引時に水害ハザードマップを提示して水害リスクの情報提供を行うよう令和元年七月二十六日に協力依頼を行った公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会、公益社団法人全日本不動産協会、一般社団法人全国住宅産業協会、一般社団法人不動産協会及び一般社団法人不動産流通経営協会から聴取した情報提供に際しての課題等も踏まえ、現在、説明の内容、方法等について検討を進めているところである。また、宅地建物取引業者においては、当該協力依頼に基づく水害リスクの情報提供を既に行っていると認識している。
二の1について
水防法(昭和二十四年法律第百九十三号。以下「法」という。)第十四条第一項の規定に基づく都道府県による洪水浸水想定区域(同項に規定する洪水浸水想定区域をいう。以下同じ。)の指定、及び法第十五条第三項の規定に基づく洪水浸水想定区域をその区域に含む市区町村による想定最大規模降雨(法第十四条第一項に規定する想定最大規模降雨をいう。)に対応した洪水ハザードマップ(以下「洪水ハザードマップ」という。)の作成については、令和二年度末までにおおむね完了することを目指してまいりたい。
二の2について
御指摘の「実際に浸水した区域のズレにより漏れていた区域」の意味するところが必ずしも明らかではないが、洪水浸水想定区域の指定は法の定める基準及び手続に従い行われるものと考えている。
二の3について
御指摘の「改訂されたリスクの評価手法を用いた中小河川のリスク評価」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国土交通省においては、令和二年一月七日に「中小河川の水害リスク評価に関する技術検討会」を設置し、法第十条第二項、第十一条第一項又は第十三条第一項若しくは第二項の規定により指定された河川以外の河川が氾濫した場合に浸水が想定される範囲や浸水深を推定するための簡易な手法について検討を進めているところであり、その具体的な内容等について、現時点でお答えすることは困難である。
二の4について
御指摘の「水害ハザードマップの作成対象外自治体」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国土交通省においては、全国各地で内水の氾濫が発生していることを受け、都道府県及び政令指定都市に対して、「内水ハザードマップの作成促進について」(令和元年十月二十八日付け国土交通省水管理・国土保全局下水道部流域管理官付流域下水道計画調整官事務連絡)を発出し、内水の氾濫に対応したハザードマップ(以下「内水ハザードマップ」という。)を作成していない市区町村においては早期に作成するよう促しているところである。
二の5について
市区町村が洪水ハザードマップ、内水ハザードマップ等の水害ハザードマップを作成する場合、国土交通省においては、社会資本整備総合交付金の効果促進事業として位置付けられた水害ハザードマップの作成を行う事業に係る費用に対し、同交付金の交付限度額である二分の一の財政的な支援を行っており、引き続き同交付金による財政的な支援を行ってまいりたい。
五について
御指摘の「地震についての災害リスク」を「説明すべき重要事項に加えるなどの対策」については、地震発生のリスクの把握の現状等を十分に踏まえた上で、慎重に検討を行う必要があると考える。