衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
令和二年四月二十四日受領
答弁第一七三号

  内閣衆質二〇一第一七三号
  令和二年四月二十四日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員亀井亜紀子君提出イージス・アショア配備候補地の絞り込みに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員亀井亜紀子君提出イージス・アショア配備候補地の絞り込みに関する質問に対する答弁書


一の1、二の1及び四の2について

 御指摘の「配備候補地の絞り込み」においては、陸上配備型イージス・システムを配備し、及び運用している米国から、その性能及び運用に係る情報の提供を受けるため、同国国防省ミサイル防衛庁から必要な協力を得ていたところであるが、これ以上の詳細について明らかにすることは、同国との関係もあり、差し控えたい。

一の2について

 政府としては、「平成二十六年度以降に係る防衛計画の大綱について」(平成二十五年十二月十七日閣議決定)において「弾道ミサイル防衛システムについては、我が国全域を防護し得る能力を強化するため、即応態勢、同時対処能力及び継続的に対処できる能力を強化する」などとし、平成二十六年度以降、新たな弾道ミサイル防衛システムの整備を含め、当該能力の強化の在り方について検討を進めた結果、「弾道ミサイル防衛能力の抜本的向上について」(平成二十九年十二月十九日閣議決定)により、陸上配備型イージス・システムを二基導入することとしたところ、こうした検討の一環として、防衛省においては、我が国に陸上配備型イージス・システムを導入することとした場合の配備候補地についても検討を進めていたものである。

二の2について

 御指摘の「数理的な分析」については、我が国全域を常時・持続的に防護する観点から、陸上配備型イージス・システム二基を日本海側の北と西にバランス良く配置するためには、それぞれをどの地域に配置するのが適当かという点について実施したものであり、その結果として、秋田県付近及び山口県付近に配置した場合、二基でバランス良く我が国全域を常時・持続的に防護することが可能であると見込まれたものである。
 その上で、弾道ミサイルの探知に支障が出ないようなるべく遮蔽となるものがない場所に配置する必要があること、レーダー及び発射台を適切に配置できるよう広くてなるべく平たんな敷地を確保できる場所に配置する必要があること、電力、水道等の安定的な供給の確保が見込まれる場所に配置する必要があること、周辺の住民及び環境に対する影響が生じないように配置する必要があること、陸上配備型イージス・システムを可及的速やかに配備する必要があること等を踏まえつつ、秋田県付近及び山口県付近の日本海側に所在する自衛隊施設を中心に、配備候補地の詳細な検討を行った結果、当該配備候補地として、陸上自衛隊新屋演習場及び陸上自衛隊むつみ演習場を選定したものである。

二の3及び4について

 防衛省においては、陸上自衛隊新屋演習場及び陸上自衛隊むつみ演習場を陸上配備型イージス・システムの配備候補地として選定した後、これらの演習場で陸上配備型イージス・システムについて安全に配備及び運用をすることができるか否かという観点から、水環境の調査も含めた各種調査を実施したところであり、その際、これらの演習場の周囲の状況についても、必要な情報収集を実施したものである。

三の1について

 お尋ねの「シミュレーション分析」については、二の2についてで述べた「数理的な分析」を指すものである。

三の2について

 お尋ねの「数理的な分析結果」の詳細については、我が国が導入する陸上配備型イージス・システムも含め、我が国の弾道ミサイル防衛システムの具体的な対処能力を明らかにするおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

三の3について

 お尋ねの意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「防護範囲のイメージ」については、我が国に飛来する可能性のある弾道ミサイルの性能、発射地点等に加えて、我が国が導入する陸上配備型イージス・システムやこれに搭載する予定の弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイル(SM―三ブロックUA)の性能、射程等を勘案した上で、あくまでもイメージとして作成したものである。

四の1について

 お尋ねの「省内の委員会」とは、防衛副大臣を委員長とする統合機動防衛力構築委員会を指すものである。

四の3について

 陸上配備型イージス・システムの配備候補地の選定については、二の2についてで述べたとおりの検討を経て行ったものであり、「拙速」との御指摘は当たらないと考えている。

五について

 陸上自衛隊むつみ演習場における陸上配備型イージス・システムの配備については、同演習場が所在する山口県及び同県内の関係自治体に対して、しっかりと説明していく必要があると考えているところである。

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.