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平成十八年二月三日提出
質問第四七号

特別会計の改革及び積立金・剰余金の活用に関する質問主意書

提出者  鈴木克昌




特別会計の改革及び積立金・剰余金の活用に関する質問主意書


 我が国の財政状況は主要先進国の中でも最悪の状況にあることは、最早説明を要しない。国及び地方を合わせた長期債務残高は、平成一八年度末には七七五兆円、対GDP比率は一五〇・八%に達しようとしている。毎年度の国債発行額は、平成一〇年度以降三〇兆円を超え、国債依存度も近年四割を超える状況が続いてきた。一般会計のプライマリーバランスは依然一〇兆円を超える赤字であり、このような赤字財政をいつまでも続けていくことができないことは明白である。
 小泉内閣も構造改革を掲げ、政府系金融機関や特別会計の改革にようやく取りかかろうとしているが、現状は尻抜けだらけの不完全な改革に終わろうとしている。特に、特別会計の改革については、平成一五年一一月に財政制度等審議会から、特別会計の見直しについて報告書が提出されて以降、毎年度そのフォローアップ報告書が出されてきた。政府は平成一八年度予算編成に併せて特別会計の改革を含む行政改革の重要方針を閣議決定したが、政府の特別会計に対する改革の基本的姿勢は定まっておらず、単なる数合わせに終わろうとしている。こうした観点から、以下、特別会計の現状及び政府がこれから行おうとしている改革、併せて一八年度予算において採られた積立金・剰余金の活用について質問する。

一 道路整備、港湾整備、空港整備、治水及び都市開発資金融通の五つの特別会計を統合して、一つの特別会計にしようとしているが、統合する特別会計には勘定を設ける考えはあるのか示されたい。
 現在の特別会計を各勘定として存続させるのであれば、これらの特別会計を統合する意味はないのではないか。公共事業を行う特別会計は、一般に一般会計からの繰入割合が高く、特別会計で事業を行う意義が薄いと言われている。なぜ、一般会計に統合しないのか、その理由を示されたい。
二 産業投資特別会計の社会資本整備勘定を廃止することは当然であるが、産業投資勘定も既に各方面からその歴史的使命は終了したと指摘されており、廃止するのが当然と考える。今回、産業投資勘定を廃止ではなく、財政融資資金特別会計に移管する方針を示している理由を示されたい。
三 平成一八年度予算では、財政融資資金特別会計、外国為替資金特別会計、産業投資特別会計、電源開発促進対策特別会計、農業経営基盤強化措置特別会計の五つの特別会計から積立金・剰余金一三・八兆円を他の特別会計及び一般会計に繰り入れ、財政健全化に役立たせるとしている。特別会計にある積立金・剰余金の活用については、平成一七年一〇月一二日の衆議院財務金融委員会において私が指摘した所であるが、当時谷垣財務大臣は私のこの提案を拒否された。しかるに、一八年度予算において前記五つの特別会計の積立金・剰余金を他の特別会計及び一般会計に繰り入れ、活用することにした理由は何か。一〇月一二日の財務金融委員会での私の活用提案との関連で、その理由を明示されたい。
四 平成一八年度予算において電源開発促進対策特別会計から五九五億円を一般会計に繰り入れることとしており、財務省が予算編成後に作成した「特別会計の見直しについて」(平成一七年一二月 財務省主計局)においても、特別会計改革の具体的成果として説明されている。しかし、電源開発促進対策特別会計から一般会計への繰入五九五億円については、「平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案」の第三条第2項において、後日一般会計から同特別会計に返済する旨の規定が置かれており、事実上同特別会計からの借り入れ金である。なぜ、電源開発促進対策特別会計から一般会計に繰り入れる五九五億円だけを後日返済することにしたのかその理由を明示されたい。
 併せて、一般会計に返済する場合、この間の利子分の扱いはどのようになるのか、明示されたい。

 右質問する。



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