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平成十九年十一月二十八日提出
質問第二七三号

沖縄における住宅防音工事に関する質問主意書

提出者  照屋寛徳




沖縄における住宅防音工事に関する質問主意書


 在沖米軍基地である嘉手納基地や普天間飛行場を離発着する戦闘機による騒音が、周辺住民の受忍限度を超えていることは、これまで何度も指摘をしてきた通りである。両基地からの騒音は、周辺住民にとって「殺人的爆音」と形容されるほど、ひどいものである。
 嘉手納基地、普天間飛行場からの爆音は、周辺住民から静かな夜を奪い、住民らのささやかな願いは、「せめて夜だけでも静かに寝かせてほしい」というものである。嘉手納基地における未明・早朝の戦闘機離陸による爆音は、「うるささ」を超えて、爆音による心身に対する暴力ともいえよう。爆音による直接的な身体被害(健康被害)すら生じているのである。
 二〇〇七年十一月二十六日、米本国での墜落事故を受け、飛行を中止していた嘉手納基地所属のF15戦闘機が、事故原因の究明も十分になされないまま、飛行再開となった。F15戦闘機の飛行再開による北谷町砂辺における騒音発生回数は、飛行中止期間の一日平均の約三・四倍にあたる百四十六回を記録していることが判明した。騒音レベルも同日午後四時頃には、百十一・六デシベルが計測されている。
 このような嘉手納基地や普天間飛行場における「殺人的爆音」から、周辺住民の生命・身体の安全を守り、静かな夜を取り戻すには、爆音源である両基地の速やかな閉鎖・撤去以外にない。
 政府は、「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」に基づき、いわゆる住宅防音工事を実施しているが、この対処療法ともいうべき、周辺住民の生活に密着する基本的な基地負担軽減策である爆音対策すら、両基地においては十分に施行されず、政府の怠慢が続いている事を強く指摘せざるをえない。
 以下、質問する。

一 嘉手納基地及び普天間飛行場の防音工事対象区域において、平成九年度から平成十八年度までの間に実施をした住宅防音工事の世帯数、実施に要した金額を、各基地、各年度の別に明らかにされたい。
二 平成十九年十月末現在における前記両基地の防音工事対象区域住民からの住宅防音工事希望届の受理件数、交付申込書配布件数、及び住宅防音工事を希望したにも関わらず、同工事の実施を留保されている件数を、各基地及び市町村の別に明らかにされたい。
三 前記両基地における住宅防音工事を希望しながら留保されている住民が多数に上ると思われるが、留保の理由は何か。留保されている住宅防音工事の種別毎(新規、追加、外郭)の件数と共に明らかにされたい。
四 右各項目の状況をふまえ、両基地における住宅防音工事の現況に対する政府の所見及び今後の対処方針について明らかにされたい。

 右質問する。



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