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平成十九年十二月十二日提出質問第三二九号
北方領土返還要求行進に対する外務大臣及び外務省幹部職員の関与に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
北方領土返還要求行進に対する外務大臣及び外務省幹部職員の関与に関する質問主意書
「政府答弁書」(内閣衆質一六八第二八六号)を踏まえ、以下質問する。
二 二〇〇七年十二月一日に行われた、北海道根室市、根室管内の別海町、中標津町、標津町、羅臼町で構成される北方領土隣接地域振興対策根室管内市・町連絡協議会の主催による、北方領土返還要求をアピールする北方領土返還要求行進(以下、「行進」という。)につき、「政府答弁書」では「同年十二月一日の行進には、外務省からは職務として参加した職員はいないが、内閣府からは同特命担当大臣、佐久間隆北方対策本部審議官、岸和義北方対策本部調査官その他同本部の職員五名が参加したところである。」との答弁がなされているが、内閣府から「行進」に右答弁の中の職員が参加した一方で、外務省からは職務として「行進」に参加した職員がいないことの理由を明らかにされたい。外務省は「行進」の意義について「北方領土返還実現に向けた外交交渉を後押しする国民世論の高揚を図る取組としての意義を有していると考えている。」と「政府答弁書」で答弁している一方で、「行進」に職員を職務として参加させるまでの意義はないと判断したからか。
三 「行進」当日に外務省職員を職務として参加させないと決定したのは誰か。また、右の決定についての決裁書は作成されているか。
四 「行進」当日に、代読等の形で高村正彦外務大臣の挨拶は披露されたか。
五 外務省の原田親仁欧州局長は、「行進」の実施に当たりどのような関与をしてきたか。また、「行進」当日、職務としてではなくても私的に「行進」に参加する等、何らかの関与、協力をしたか。
六 外務省の武藤顕欧州局ロシア課長は、「行進」の実施に当たりどのような関与をしてきたか。また、「行進」当日、職務としてではなくても私的に「行進」に参加する等、何らかの関与、協力をしたか。
七 外務省が職務として外務省職員を「行進」当日に参加させず、かつ四で高村大臣の挨拶の代読等もなく、五と六で外務省における対ロ外交、北方領土問題の担当部局の幹部職員が、職務としてではなくても私的な形ですら「行進」当日に何の関与、協力もしなかったのならば、右は一の外務省が北方領土問題の解決を目指す上での責任、役割を鑑みる時、適切なものであるか。外務省の見解如何。
八 外務省は「政府答弁書」で「行進」の意義について「北方領土返還実現に向けた外交交渉を後押しする国民世論の高揚を図る取組としての意義を有していると考えている。」と答弁しているが、外務省が右の様な認識を有していながら、七で外務大臣並びに対ロ外交、北方領土問題を担当する部局の幹部職員が「行進」当日に形の如何を問わず何の関与、協力もしなかったのならば、それは「行進」に対する外務省の認識に矛盾し、国民世論の高揚につながるどころか、逆に国民世論に冷や水を浴びせ、我が国の国益を大きく損ねたと考えるが、外務省の見解如何。
右質問する。