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平成二十一年二月十六日提出
質問第一三〇号

厚生年金記録の不適正処理に伴う医療保険等への影響に関する質問主意書

提出者  平野博文




厚生年金記録の不適正処理に伴う医療保険等への影響に関する質問主意書


 厚生年金からの偽装脱退や、標準報酬月額の遡及変更などの不適正処理が行われた場合、医療保険においても、並行して脱退等の不適正な処理が行われている可能性が高いと思われる。一方、厚生年金からの偽装脱退にあたり、政府管掌健康保険からの脱退処理と隠ぺいのためのレセプト抜き取り等が行われた事案も判明している。
 従って、次の事項について質問する。

一 「厚生年金記録の不適正処理」の対象となった方々のうち、特に政府管掌健康保険の加入者であった方々については、保険の加入状況、保険料等について、原則として何らかの問題が発生していると考えられるが、この点につきどう考えるか。
二 年金記録の不適正な遡及訂正処理の可能性があるとされているいわゆる三条件に該当する記録のうち、加入者が同時期に政府管掌健康保険の被保険者であった件数は、各条件につきそれぞれ何件か。同じく、三条件すべてに該当する記録六万九千件については何件か。
三 厚生年金記録の不適正処理に伴う政府管掌健康保険の不適正処理につき、これまでの調査により誤りが具体的に判明している件数は何件あるか。
四 政府管掌健康保険の不適正処理が行われた場合、本来徴収されるべき保険料が徴収されない事態が生じているはずであるが、その金額はどの程度に上るか。
五 厚生年金からの偽装脱退の隠ぺいのため、社会保険事務所が政府管掌健康保険の診療報酬を肩代わりした上、レセプトを抜き取るなどの隠ぺい工作が行われた事実が判明しているが、現時点までの調査で、そのような事案は何件あるか。
六 右隠ぺい工作により、肩代わりした診療報酬の金額はどれだけか。
七 政府は、平成二十一年度より、厚生年金受給者全員に対し、標準報酬月額の情報を含むお知らせを送付するなどの調査をするとしているが、これに伴い、医療保険の加入状況がどうなっていたか、あわせて調査する考えはないか。
八 政府管掌健康保険の不適正処理につき、国が被った保険料未徴収分などの損害について、刑事上の責任追及、行政上の懲戒処分、及び民事上の求償・損害賠償請求など、歴代社会保険庁長官、職員、悪意の事業主など関係者への責任追及についてどのように考えるか。
九 不当な脱退や未適用事業所の放置などにより、社会保険から国民健康保険への切り替えを余儀なくされた方々には、本来支払うべき保険料額(被用者負担分)を超える負担を強いられた方が少なからず存在するはずである。この点、これらの方々が超過負担した金額については、国の責任において、当然返還すべきと考えるがどうか。
 また、その中には一義的には時効にかかる事案があると思われるが、年金給付については、時効を適用しない措置がとられたところでもあり、国は時効を主張すべきではなく、金額の多寡にかかわらず損害額を計算してその全額を返還すべきと考えるがどうか。
十 医療保険と同様、介護保険についても厚生年金記録の不適正処理の影響が及ぶ可能性がある。この点、医療保険についての右各質問に準じ、介護保険への影響につきお答えいただきたい。

 右質問する。



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