答弁本文情報
平成二十一年二月二十四日受領答弁第一三〇号
内閣衆質一七一第一三〇号
平成二十一年二月二十四日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員平野博文君提出厚生年金記録の不適正処理に伴う医療保険等への影響に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員平野博文君提出厚生年金記録の不適正処理に伴う医療保険等への影響に関する質問に対する答弁書
一及び三から六までについて
御指摘の「厚生年金記録の不適正処理」が何を指すか必ずしも明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、社会保険庁においてこれまで実施した調査においては、御指摘のような「隠ぺいのためのレセプト抜き取り等が行われた事案」があったことは確認されておらず、厚生年金保険に係る標準報酬月額又は被保険者資格喪失日の記録を過去にさかのぼって訂正する処理が事実に反して行われた可能性がある事案(以下「遡及訂正処理事案」という。)について調査を行っていく中で、必要に応じ、御指摘のような事案があったかどうかについても、事実関係の確認を行うこととしている。
お尋ねの件数については、把握していない。
社会保険庁としては、遡及訂正処理事案について調査を行っていく中で、医療保険の加入状況等についても調査を行う必要があると考えられる事案については、加入状況等の確認を行うこととしている。
政府管掌健康保険に係る不適正な処理が確認された場合には、具体的な事例に即して適切に対処したいと考えている。
御指摘のような事案が判明した場合には、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)に基づき、保険者である市町村及び特別区において国民健康保険の保険料の還付を行うこととなるものであり、国として時効を主張する立場にはない。また、そもそも、健康保険法(大正十一年法律第七十号)上、事業主は被保険者の資格取得の届出等を行う義務を負っており、事業主の責に帰すべき場合もあると考える。
なお、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百三十六条第二項においては、普通地方公共団体に対する権利で、金銭の給付を目的とするものの時効による消滅については、時効の援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとされている。また、国としては、健康保険法の規定に基づき、本来納付すべき政府管掌健康保険の保険料の納付を求めることとなる。
この答弁書においてこれまでお答えしてきたことについては、介護保険の第二号被保険者についても当てはまるものであると考える。