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平成二十一年三月十九日提出
質問第二二七号

国立病院における向精神薬ジプレキサの過剰投与に関する質問主意書

提出者  高井美穂




国立病院における向精神薬ジプレキサの過剰投与に関する質問主意書


 国立精神・神経センター病院(東京都小平市)で、イーライリリー社の向精神薬ジプレキサが過剰投与され、適応外(オフラベル)使用としてレセプトの支払い拒否をされたことが当職事務所の調査でわかりました。厚生労働省医政局国立病院課が同病院に確認したとして、今月十六日に当事務所に寄せた回答では、平成十九年度にジプレキサに関し、支払基金等から支払いを拒絶されたものが三十七件、金額は合計六十六万六千円であり、拒絶の理由は「用量を超えている」「本来使えない糖尿病患者への使用」によるもの、とのことでした。ジプレキサは二〇〇二年にわが国でも服用した患者二名が死亡したことが明らかになるなど、用法用量を間違えると死にいたる危険な薬です。また、米国では同社によるジプレキサの「オフラベルプロモーション」(適応外使用の販売促進)が内部告発で問題となり、今年一月に和解費用として十四億ドルを同社が支払うことで合意したことが報道されています。
 そこで、以下のとおり質問します。

一 前述の通り、国立病院課から当職事務所に寄せられた回答は、事実でしょうか。再度確認のため、ご回答ください。
二 政府は、この事実について、従前から情報を得ていましたか。また、どのような経緯で支払い拒絶をされた事実を掌握されたのでしょうか。
三 前述の支払基金等から支払いを拒絶された三十七件のうち、「用量を超えている」「本来使えない糖尿病患者への使用」はそれぞれ何件ずつですか。また、「用量を超えていた」事例は、それぞれ規定が何ミリグラムで、実際には何ミリグラム投与されていましたか。患者に副作用が出ていなかったか、確認してお答えください。
四 米国ではジプレキサの「オフラベルプロモーション」により、イーライリリー社が十四億ドルを支払うことで合意した、というのは事実でしょうか。政府としてこの報道をどのように受け止めていますか。また、同病院においても「オフラベルプロモーション」が行われていたという情報がありますが、お調べのうえ、ご回答ください。
五 ジプレキサの添付書のうち、「使用上の注意」の(警告)はどのような記述になっていますか。また、同(忌避)にはどのような記載がありますか。さらに(過剰投与)ではどのような症例が報告されていますか。
六 ジプレキサのような危険な薬が増量使用や適応外使用されることは、国民の健康と命に関わることはもちろん、厳しい財政状況におかれている医療保険制度に対する背信行為とも思いますが、政府の見解をお聞かせください。
七 わが国の精神医療で先駆的役割を担っている同病院でオフラベル使用があったということは、他の国公立、私立医療機関でも同様のオフラベル使用の可能性もあると思います。同病院での平成十九年度以外の実態とともに、全国的な向精神薬のオフラベル使用について調べる必要があると考えますが、政府はどう考えますか。

 右質問する。



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