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平成二十四年一月二十四日提出
質問第一二号

イランによる核開発を巡る諸情勢に対する政府の認識に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




イランによる核開発を巡る諸情勢に対する政府の認識に関する質問主意書


一 イランによる核開発を巡り、米国やEUはじめ世界各国が経済制裁を強めている。それに対し、イランはホルムズ海峡の閉鎖も辞さずと、強硬姿勢を崩さずにいる。右の現状に対し、我が国への影響並びに国際的な核不拡散体制の崩壊阻止の重要性等に鑑み、政府としてどのような認識を有しているか。
二 イランの核開発に対し、米国やEUはじめ世界各国が採ろうとしている経済制裁に対し、我が国も協力を求められていると承知するが、政府としてどのような対応をとる考えでいるのか説明されたい。
三 本年一月十二日、安住淳財務大臣はガイトナー米財務長官と会談し、対イラン制裁について協議している。財務省のHPによると、協議後の共同記者会見で安住大臣は、「核開発の問題は世界にとって看過出来ない問題でありますから、そうした点ではアメリカの行動について我々は十分理解をしております。この十%ある今のシェアを出来るだけ早い段階で計画的に更に減らしていく、その行動というものを私としては具体的にとっていきたいと思っております」と述べているとのことである。右の安住大臣の発言(以下、「安住発言」とする。)に対し、本年一月十三日、玄葉光一郎外務大臣が記者会見において、「安住大臣の発言は、イランからの原油輸入というのは、今、約九%です。これまで、五十万BDから三十万BD、五年間で約四割減少したわけです。そういった現状、そして、今後の見通しについて、安住さんの考えとして述べられたと私(大臣)自身は理解をしています。」、「イランがむしろ原油価格の高騰で潤うと。もともと、制裁の目的と相反する結果を招きかねないということが一つあるだろうと思います。同時に、原油価格の高騰で日本経済のみならず、世界経済、もっと言えば、米国の消費だって落ち込むということが起きかねないということで、私(大臣)はこういった点をクリントン国務長官とは、かなり率直に、ざっくばらんに意見交換をしていますので、そういったことを十分斟酌をしながら米国の法案そのものについても慎重に運用してもらう。そのことについて、慎重に運用するということをクリントン国務長官もお約束をしてくれたわけでありますから、緊密に連携をしながら、その辺りについて、発言にも注意をしながら対応していくということが大切だと思います。」と述べたとのことである。右の玄葉大臣の発言(以下、「玄葉発言」とする。)は、「安住発言」を真っ向から否定するものであると考えるが、野田佳彦内閣総理大臣の見解如何。
四 「玄葉発言」には「米国の法案そのものについても慎重に運用してもらう。そのことについて、慎重に運用するということをクリントン国務長官もお約束をしてくれたわけであります」という部分がある。玄葉大臣がクリントン長官と会談した際、米国が国防授権法に基づいてイラン中央銀行と取り引きする外国銀行に対して制裁を加えることに関し、クリントン長官が玄葉大臣に慎重な運用をすることを約束したという事実はあるか。
五 「安住発言」は、我が国の国益上、どのような意味を持つか。
六 「玄葉発言」は、我が国の国益上、どのような意味を持つか。
七 「安住発言」と「玄葉発言」を比較しても、対イラン制裁を巡り、政府内、特にこの案件に直接関わる閣僚間に深い意見の対立が生じていると考えるが、イランの核開発並びにそれに対する世界各国の経済制裁及び我が国の対応に関する、政府の公式なスタンス、見解は一体どのようなものか。政府として、現下の情勢にどのように対応していく考えでいるのか。野田総理の説明を求める。

 右質問する。



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