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平成二十四年二月二十一日提出
質問第八九号

野田内閣の北方四島に係る現状認識等に関する質問主意書

提出者  今津 寛




野田内閣の北方四島に係る現状認識等に関する質問主意書


 外務省のホームページでは、平成二十三年二月十二日付の「前原外務大臣のロシア訪問(結果概要)」において、「北方四島における共同経済活動について、日本の法的立場を害しない前提で何ができるかを日露双方のハイレベルで議論していくこととなった。」とされている。その後の議論の経緯は明らかでないが、去る平成二十四年一月二十八日、玄葉外務大臣とラヴロフ外相の会談が行われ、北方四島における共同経済活動については進展がなかったと報じられている。これを踏まえ、以下質問する。

一 北方四島と同様、我が国の固有の領土が他国に実効支配されている竹島の現状について、野田佳彦内閣総理大臣は、「法的根拠のない形で占拠されていると認識をしています」との答弁をしている(平成二十三年十一月十五日参議院予算委員会)。他方、平成二十二年八月十日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一七五第二一号)においては、「ロシア連邦が北方四島を不法に占拠している」との現状認識が示されている。
 1 北方四島の現状について、現時点において、野田内閣としてどのように認識しているか。竹島と同様に「法的根拠のない形で占拠されている」との認識なのか、先の政府答弁書のように「不法占拠」との認識なのか。
 2 北方四島の現状認識についても、竹島と同様に、かつての政府答弁と異なる表現(「法的根拠のない形で占拠されている」)を用いるとすれば、そのことについて何らかの政策的判断があるはずである。この政策判断は、どのような要素が考慮された結果であるのか、具体的かつ網羅的に明らかにされたい。
 3 従来通り「不法(に)占拠」という表現を用いる場合には、竹島をめぐる認識との差異は何に由来するものであるか。
二 外務省のホームページ中の平成二十四年一月二十八日付の「玄葉外務大臣とラヴロフ外相の日露外相会談(概要)」においては、前原元外務大臣のロシア訪問(平成二十三年二月)において日露双方のハイレベルで議論していくこととなった北方四島における共同経済活動についての記載がない。
 1 この会談において、共同経済活動についての議論は行われたのか。
 2 この会談で共同経済活動についての議論が行われたのであればその内容について、議論が行われていないのであればその理由について、具体的に明らかにされたい。また、これに関する現段階での進捗状況はどのようになっているのか。
 3 北方四島における我が国の主権はゆるぎないものであるが、その一方で、北方四島がロシアに不法占拠され、平成十八年には歯舞諸島貝殻島周辺海域において我が国の漁船がロシア警備艇に銃撃・拿捕され、現地「裁判所」において船長に対する「裁判」の「判決」が言い渡されているという状況がある。この現実を踏まえ、政府としては、仮に、今後共同経済活動が実施されるとした場合、共同経済活動に従事する我が国国民による北方四島における商行為及び犯罪行為について、いずれの国の法律が適用されると考えているか。
 4 日本固有の領土である北方四島における我が国国民による商行為及び犯罪行為について、我が国以外の国の法律を適用することは、「日本の法的立場を害しない前提で」可能であると考えるか。可能であるとすれば、その範囲及び根拠を明確に示されたい。
 5 3のほか、共同経済活動が実施されるとした場合の法的な問題について、現時点で政府が把握しているものを詳細に列挙されたい。

 右質問する。



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