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平成二十四年六月十九日提出
質問第三〇四号

食品検査における二重の基準による農家・生産者の被害に関する質問主意書

提出者  木村太郎




食品検査における二重の基準による農家・生産者の被害に関する質問主意書


 大型連休中、観光に出かけて被災地を応援しようとする動きが広がった反面、ある被災地域の温泉旅館では、原発事故による風評被害により、観光客数が例年より一、二割減少した上、食事の際には毎年天然の山菜を配膳していたが、今回から取りやめている。特に除染に時間の掛かる山に生息する山菜は、その影響が秋田県、青森県にまで及んでいると聞く。
 本年四月二十日、農林水産省は、スーパーや食品メーカー、外食産業など二百七十団体に対し、食品検査を行う場合においては新基準値に基づき判断するよう要望する通知を出したが、国の基準値は全く信用されていない。自治体やスーパーなどは、新基準値より厳しい数値を独自に運用し、国の基準を満たしているにも拘わらず、取引先から契約を打ち切られる農家・生産者にとっては二重の基準と無用な風評被害に苦しめられている。
 新基準値は国際的に見ても厳しいものの、選挙において美味なる政策を掲げては済し崩しに終始する現政権に対して国民の不信感が追い討ちをかけるように依然その情報共有が為されておらず、国として、新基準値の根拠は奈辺にあるのか、消費者、農家・生産者、関係団体などへの真摯な伝播が必要と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 大型連休中、被災地を応援しようとする動きが広がった反面、原発事故による風評被害により、観光客数が例年より一、二割減少したことについてどのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
二 原発事故を受けて、山や山林の除染については時間を要するが、被災地においてホットスポットの状況はどのようになっているのか。また除染の進捗状況をそれぞれ具体的に示されたい。
三 二に関連し、それぞれの山における汚染の度合いにより、山菜に与える影響については、その汚染状態に、当然差が見られると察する。被災地において注意を喚起する看板などの対策を講じているのか、また今後どのように対応していくのか、野田内閣の明確な見解如何。
四 現在スーパーや食品メーカー、外食産業などが、本年四月二十日に農林水産省が通知した新基準値より厳しい数値を独自に運用していることについて、その原因は奈辺にあると捉えているのか、野田内閣の見解如何。
五 四に関連し、国の基準を満たしているにも拘わらず、取引先から契約を打ち切られる農家・生産者にとっては二重の基準と無用な風評被害に苦しめられているが、国としてどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
六 五に関連し、国の新基準値と自治体やスーパーなどと依然その情報共有が為されているとは言い難く、消費者、農家・生産者、関係団体などへの真摯な伝播が必要と考える。国が示した新基準値の根拠は奈辺にあるのか、野田内閣の見解如何。

 右質問する。



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