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平成二十四年七月十八日提出
質問第三四五号

V−二二オスプレイの安全性および日本への配備に関する質問主意書

提出者  瑞慶覧長敏




V−二二オスプレイの安全性および日本への配備に関する質問主意書


 米軍は今年一〇月にも沖縄県の米海兵隊普天間基地に垂直離発着機V−二二オスプレイ(以後、同機と略する)を配備すると言われている。しかし、同機はこれまで試験飛行のときから相次いで事故を起こし、多くの犠牲者を生み出しただけでなく、今年四月にアフリカのモロッコで、続いて同六月には米国のフロリダで墜落事故を起こすなど、国内外において、その安全性を疑問視する声が強まっている。
 それだけに、同機の配備が予定されている普天間基地周辺の住民はもちろん多くの沖縄県民が不安を抱き、配備計画の撤回を強く求めているところである。また、同機は日本各地で低空飛行訓練を行うとも報じられ、同機の墜落事故や訓練に伴う騒音被害などに、多くの国民が不安を抱いている。
 従って、同機の安全性等について次の事項を質問する。

一 沖縄の地元紙『琉球新報』の今年七月一二日付の記事は、米ノースカロライナ州の米海兵隊ニューリバー基地に所属する同機が同月九日、機体トラブルを起こし、米東南部ノースカロライナ州のウィルミントン国際空港に緊急着陸していたことが同月一〇日までに分かったと報じている。
 この事故は、同機の両翼部分に設置されているエンジンか、エンジンを連結する回転軸(ドライブシャフト)に不具合が生じたとみられ、操縦士が「ドライブシャフトに問題が発生した」と同空港の航空管制に連絡したという。
 この記事では、米国の国防分析研究所で同機の主任分析官を二〇〇九年まで務めたレックス・リボロ氏は、同機のドライブシャフトは複合材でできているので燃えて火災を起こす危険性があり、そうなれば「シャフトは折れて墜落するだろう」と述べたと付け加えている。
 一方、米国のシンクタンク「グローバル・セキュリティ」は二〇一一年七月七日のホームページで、同機の推進システムを解説し、両翼の端にあるエンジンはドライブシャフトで連結され、同期して動くが、機体に強い力がかかると変形してドライブシャフトに無用な力がかかり、シャフトが破損しかねないとして、ドライブシャフトの問題点を指摘している。
 このような同機の構造上の問題に関する報道や指摘について、日本政府はどのように認識しているか、明らかにされたい。
二 ヘリコプターは、エンジンが停止しても降下中にメインローターを回転させ、安全に降下飛行するいわゆるオートローテーション(自由回転飛行)機能を有しており、パイロットは同機能を活かした操縦訓練を徹底して行うと聞いている。
 ついては、日本政府は、同機も同様の機能を有していると考えているのか、その認識を明らかにされたい。また、同様の機能を有すると受け止めているとすれば、米軍が同機の訓練でオートローテーション機能を活かした訓練をいつごろ、どこで行ったのか、その具体的ケースを明らかにされたい。
三 さる七月一六日夕方に放映されたフジテレビ系列の「総理の約束」とのタイトルのトーク番組で、野田総理は同機の配備問題をめぐって、その安全性について「国土交通省の知見も参考にしたい」との趣旨の説明をしたが、それは同機のオートローテーションの機能の有無を意識した発言か、その発言の真意について説明せよ。
四 三の質問に関連するが、フジテレビの同番組で、野田総理は「その安全性が確認されないかぎり、オスプレイの日本での飛行はない」との趣旨の発言を行った。
 つまり、この発言は、同機の安全性への疑問が解消されないかぎりは同機の日本への配備はない、あるいは少なくとも米軍の日本への配備に対して拒否するとも解せられるが、その真意について説明せよ。

 右質問する。



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