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平成二十六年十一月十三日提出質問第七四号
宝石サンゴの密漁対策に関する質問主意書
提出者 河野正美
宝石サンゴの密漁対策に関する質問主意書
現在、小笠原諸島周辺海域において、中国から出港したとみられる漁船が多数現れ、宝石サンゴを密漁している。我が国は、世界の中でも有数の宝石サンゴ産出国であり、貴重な海洋資源として、積極的に保護・保全を図ることが必要である。
我が国が有する豊かな自然資源を、将来世代に確実に継承していくことが、今の時代を生きる私たちに課せられた責務であり、今回の密漁を契機として、豊富な海洋資源の保護、育成に、より一層、力を入れていかねばならない。
そこで、以下質問する。
二 サンゴの密漁自体は、今、急に生じた問題ではない。古くは一九八〇年二月十三日の読売新聞夕刊に、サンゴの密漁を取り上げた新聞記事が掲載されており、過去にも多く発生している。
1 そこで、これまで、サンゴの密漁による摘発件数と押収したサンゴの量を示されたい。
2 密漁によって失われたサンゴの量はどの程度と考えられるか、見解を示されたい。
三 本年十一月七日の衆議院環境委員会において、政府より「宝石サンゴ生息域は水深が深く、密漁の影響を把握するためには潜水艇等を用いた大がかりな調査が必要であるため、正確な情報は持ち合わせていないことにつきまして、御理解いただきたい」との答弁があった。
1 過去、宝石サンゴの密漁がたびたび発生しているにもかかわらず、なぜ、宝石サンゴの生息数量の実態調査を行っていないのか。その理由を示されたい。
2 このような政府の姿勢を鑑みると、宝石サンゴを保護、保全しようとする意図が甚だ乏しいと感じられる。これまでの取り組みとその評価、課題について示されたい。
四 宝石サンゴについては、過去、ワシントン条約締約国会議において、国際間取引を規制する提案が出されている。これからも同様の提案が出される可能性もあると考えられるが、我が国の貴重な水産資源である宝石サンゴを保護し、保全するため、我が国は、今後どのように取り組んでいくのか。見解を示されたい。
右質問する。