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平成二十七年一月二十九日提出
質問第一九号

高速道路の整備における合併施行方式に関する質問主意書

提出者  穀田恵二




高速道路の整備における合併施行方式に関する質問主意書


 圏央道横浜環状南線をはじめとする高速道路(自動車専用道路)の整備にあたって、一般国道と有料道路を組み合わせて事業を実施する方式、いわゆる合併施行方式(以下、「合併施行方式」という)がとられている。この方式は、用地取得及び工事施行の一部を国と自治体が一般道路事業として行い、高速道路会社が残りの工事施行並びに有料道路の管理を行うものとされている。
 高速道路会社が管理運営する有料の高速道路を、国と自治体が一部を税金で負担して建設するものである。高速道路利用者は、通行料金とともに税金でも負担させられている。ところが、供用後は通行料金が徴収されることから、建設事業費についても、通行料金収入により賄われているとの印象が強く、国等による税金負担分がどれほどの割合を占めているのか、その実態はあまり知らされていない。そのため、高速道路の整備における合併施行方式に関して、その目的、根拠、効果、手続き等の透明性、公平性等について、国民に対して、納得のいく説明が求められている。よって、以下質問する。

一 一般国道の整備については道路法、有料道路の整備については道路整備特別措置法を根拠としているとされるが、その両者を組み合わせて整備できるとした根拠は何か。また、それを採用した目的とその理由について伺いたい。
二 合併施行方式により実施した場合の効果をどのように考えているか。
三 合併施行方式を実施することを決定する機関、許認可は誰が行うのか。少なくとも税金を投入することについて、国、地方自治体として議会承認等が必要と考えるが、その手続きはどうなっているのか。
四 一般道路と有料道路の工事を組み合わせた合併施行方式では、用地取得及び工事施行の一部を国と自治体が一般道路事業として行い、高速道路会社が残りの工事施行並びに有料道路の管理を行うとされるが、どのように区分けして実施するのか。
 例として、圏央道の横浜環状南線における実施方法について具体的に示されたい。
五 税金で整備された高速道路は原則として無料とされている。合併施行方式で実施した高速道路について、国・地方自治体が税金を投入し負担した部分についても有料道路として料金が徴収されている。どのような考えにもとづいて、徴収しているのか。
 また、高速道路会社が出資して建設した部分と税金で負担した部分とは明確に区分され、区分ごとに徴収料金も異なるはずだが、実際は料金徴収においては区分されていないように思われるが、なぜか。
六 有料の高速道路の整備事業においては、その事業費は、すべて料金収入で賄い、債務を償還することが基本であり、料金収入により償還できる、すなわち採算性が確保できることが有料道路を整備する前提だったはずである。ところが、合併施行方式は、税金を投入して、償還部分を小さくして、表面上採算が確保されるかたちにできることから、有料道路事業として採算性確保が困難な路線も整備できるようになる。合併施行方式の採用は、採算性確保が困難な高速道路も整備できるようにするためではないのか。
七 高規格幹線道路に指定された自動車専用道路には、「一般国道の自動車専用道路」及び「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」がある。このうち合併施行方式により建設された自動車専用道路の供用路線及び建設中路線について、それぞれの道路名、区間、その距離数、開通年月、料金徴収期間、及び、総事業費を明らかにし、加えて、総事業費のうち、有料道路にかかる高速道路会社(旧道路公団)が負担する費用(以下、「会社等事業費」という)と一般国道にかかる国等が負担する費用(以下、「直轄事業費」という)について、会社等事業費と直轄事業費、その負担割合(直轄比率)を常に明らかにすべきではないか。

 右質問する。



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