質問本文情報
平成二十七年四月二十二日提出質問第二〇五号
原発事故の指定廃棄物処分場に関する質問主意書
提出者 奥野総一郎
原発事故の指定廃棄物処分場に関する質問主意書
東京電力福島第一原発事故に伴う指定廃棄物処分場について、環境省は千葉市中央区の東京電力火力発電所敷地内(以下「東電火力発電所」と称す)を候補地に選定した、と報道されている。そこで、以下質問する。
二 環境省は、過去の選定経過における反省から、平成二十五年二月二十五日に「指定廃棄物の最終処分場候補地の選定に係る経緯の検証及び今後の方針」をまとめている。東電火力発電所は、その方針の手続き通りに行われたのか。指定廃棄物処分等有識者会議では、どのような議論により東電火力発電所が候補地となったのか、明らかにされたい。
三 方針では、候補地の選定にあたり詳細調査をするとしているが、ボーリング等による地盤、地質、地下水等の詳細な調査をいつ行ったのか。その結果を明らかにされたい。
四 また、地下水、活断層、津波の恐れなどについて、どのような調査を行ったのか。安全と判断した根拠をあわせて示されたい。
五 周辺に住宅密集地を抱えるという状況をどのように判断したのか。
六 県内の他の候補地の調査は行ったのか。行ったとすれば、具体的な地名を示すとともに、東電火力発電所が選定された理由を示されたい。
七 過去四回開催された千葉県指定廃棄物処理促進市町村長会議では、千葉市からも津波や活断層、液状化などの問題点について要望が出されたと承知している。この点について、国や有識者会議でどのような論議が行われたのか。
八 「月内に正式選定」との報道もあるが、事実か。今後のスケジュールについても明らかにされたい。
九 千葉市に対しては今月二十四日に小里環境副大臣が説明に赴くと聞いている。「最終処分場等の内容・安全対策」について、具体的にどのような提示を行うのか。また、「最終処分場の候補地の選定手順、評価項目、評価基準及び選定結果の提示方法」について具体的にどのような提示を行うのか。
十 特措法では、指定廃棄物の処理に関しては国が責任を持つことになっている。また、前述の環境省の方針でも地元の理解と協力が必要であり、意見交換を重視するとしている。地元の理解を得るため、どのような努力をしているのか。また、今後どのような方法で住民の理解を得ようとしているのか、具体的に示されたい。
十一 方針では「共通理解を醸成」するとあるが、すでに千葉市議会の会派の中からは「地元の意向を無視した形での選定は怒りを覚える」などとして反発する意見も出ているが、どう受け止めるか。
十二 環境影響評価は、どのように行うのか。具体的に示されたい。
なお、以上の質問に対しては一括して回答するのではなく、項目ごとに明確に回答されたい。
右質問する。