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平成二十八年三月七日提出
質問第一七三号

ハローワークの求人票の労働条件が実際と違うことにより離職の増大に繋がることに関する再質問主意書

提出者  仲里利信




ハローワークの求人票の労働条件が実際と違うことにより離職の増大に繋がることに関する再質問主意書


 ハローワークの求人票の労働条件が実際と違うことにより離職の増大に繋がることに関しては、二月八日
 付け質問主意書第一一八号で質問を行い、二月十六日付けで答弁を得たところである。その際行った質問で「求人票の労働条件が現場でどうなっているかの実態調査をなぜ行ってこなかったのか」との質問と、「把握しておきながら未だに有効な対策を講じてこなかった」との指摘を行ったところ、政府は「調査の意味するところが必ずしも明らかではない」との木で鼻を括ったような答弁を行った。
 また、「求人票の労働条件が実際の労働条件と異なるとの相談があった場合は、従来から、求人者への迅速な事実確認を実施している」し、また「安定所において職業紹介の保留や是正指導を行うとともに、求人ホットラインを設置する等、対応の強化を図っている」ため、「御指摘は当たらない」と答弁し、対応が適切であるかのような対応に終始している。
 しかし、政府が調査した三か年に限って判断しても、相談件数が対前年比約三十%増という右肩上がりの
 増加となっていることや、食い違いの割合が約四十%という高い割合で推移していること、しかも相談の内訳が賃金や就業時間という、いわゆる就労に当たっての基本的な条件であり、深刻な影響を労働者に与える条件であることなどを考えると、政府が答弁したように、迅速な対応を行っているとか、対応を強化しているとか、本職の指摘は当たらないとの説明は受け入れられないものである。
 さらに、求職者からは食い違いの改善を求める訴えやハローワーク窓口での対応のまずさに対する非難の声が相次いでいる状況がある。
 そこで再度お尋ねする。

一 二月八日付けの質問で指摘したとおり、厚生労働省の集計においても「平成二十六年度の三十六%の求人で食い違いが確認された」とのことである。しかもこの数値はあくまでも全国の労働局に相談があった件数だけに過ぎない。しかもハローワークに相談を行ったが、たらい回しにされたため相談を断念せざるを得なかった件数等を考えると、公表されたこの件数はいわば氷山の一角に過ぎず、到底実態を表した数字とは思われないが、政府の認識はどうか。
二 求職者が、ハローワークで掲示されていた求人票と実際の待遇に余りにも隔たりが大きいとしてハローワークに苦情を申し出たところ、ハローワークが何も対応しなかったり、労働基準監督署への相談を示されるなど、いわゆる行政機関へのたらい回しがあったりして、結局、縦割り行政の壁に阻まれて、行政による適切な救済策を受けることができず、泣き寝入りをせざるを得なかった事案について、本職に対して求職者から苦情や相談が相次いで寄せられている。政府はこのような実態や訴えが相次いでいることを承知しているか。
三 政府が求人票の労働条件が実際と違うことによるトラブルが依然として多いとの認識を持ち、改善策として「労働条件の明示・書面交付」の促進と「同取り組みの強化月間の制定」を行っていることは承知している。しかし、まだまだ抜本的な改善には至っていないものと思われる。その理由の一つとして、ハローワーク窓口での相談体制や対応の仕方に起因するところがあると思われるが、政府の認識はどうか。
四 質問三に関連して、ハローワーク窓口での相談体制や対応の仕方に問題があるか否かを確認するため、障害年金の支給申請書に係るトラブルを確認するため日本年金機構が社会保険労務士に依頼して実施した「覆面調査」と同様な覆面調査を行うことを提案する。調査実施に対する政府の考えと取り組みに当たっての決意を伺う。

 右質問する。



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