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平成二十九年三月十三日提出
質問第一二七号

政府の原発輸出政策に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




政府の原発輸出政策に関する質問主意書


 安倍総理は、平成二十五年十月十八日の参議院本会議で、「東京電力福島第一原発事故の経験と教訓を世界に共有することにより、世界の原子力安全の向上に貢献していくことが我が国の責務であると考えています。相手国の意向や事情を踏まえつつ、我が国の技術を提供していく考えであります」(以下、「総理発言」という。)と表明している。
 この総理発言に関して疑義があるので、以下質問する。

一 総理発言は、日本が相手国の意向や事情を踏まえつつ、「日本の原発技術を提供し、日本の原発部品や原子力発電プラントを輸出」(以下、「日本の原発輸出等」という。)する意向であるという理解でよいか。
二 総理発言に基づく政府の原発輸出政策に関する計画や決定などを具体的に示されたい。
三 日本の原発輸出等は日本の民間企業が行うものと思われるが、現時点で政府は具体的にどのような民間企業がその担い手となると判断しているのか。特に平成二十六年十月開催の総合資源エネルギー調査会原子力小委員会提出の資料四に、現在の原子力プラントメーカーとして「三菱重工業(日)」、「東芝(WH)(日、米)」、「日立・GE(日、米)」の記載があるが、これらの企業を想定しているのか。政府の見解を示されたい。
四 東芝は「昨年四〜十二月期決算(米国会計基準)で米原子力事業を巡って七千百二十五億円の損失を計上」(朝日新聞二月十五日付)、また三菱重工業は「米国の原子力発電所の事故を巡り、米電力会社から損害賠償請求を受けている件で、請求額が約七千億円」(日本経済新聞昨年七月十六日付)、さらに日立製作所は「米国での原発事業で二〇一七年三月期に七百億円の営業外損失が出る見通しになったと発表」(朝日新聞二月二日付)と報道され、日本の原子力プラントメーカーが厳しい状況にあることがうかがえる。政府はこうした状況の中でも、日本の原発輸出等は妥当なものだと判断しているのか。政府の見解を示されたい。
五 小泉純一郎元首相は三月八日付でインターネット上に配信された情報サイト「AbemaTV」のインタビューで、「原発に頼らないで太陽、風、地熱、水力、潮力、さまざまな自然エネルギーを使って経済発展させるほうがはるかに安全でいい国になる」と述べ、原発輸出について「どうかしてるよ。安全でもないのに。その発想がわからない」と現在の日本政府の方針を批判している。このような小泉元首相の発言を政府はどのように受け止めているのか。見解を示されたい。
六 右の小泉元首相の発言などを始めとして、日本の原発輸出等を批判する声がある。また福島第一原発の廃炉作業の先行きも明らかではない中で、日本の原発輸出等を見直すべきと思われるが、政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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