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平成二十九年六月二日提出
質問第三六〇号

アメリカのパリ協定からの離脱表明に対する日本政府の取り組みに関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




アメリカのパリ協定からの離脱表明に対する日本政府の取り組みに関する質問主意書


 アメリカのトランプ大統領は、六月一日、地球温暖化対策の国際ルールである「パリ協定」からアメリカが離脱することを表明した。世界二位の温室効果ガス排出国であるアメリカがパリ協定から離脱すると、パリ協定の実効性は大きく低下しかねないため、トランプ大統領の離脱表明に対して、アメリカの内外では困惑や批判が広がった。
 トランプ米大統領は、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、カナダのトルドー首相、イギリスのメイ首相とそれぞれ電話会談を行い、アメリカのパリ協定からの離脱決定について説明した。
 フランス、ドイツ、イタリアの首脳は連名で声明を出し、遺憾の意を示すとともに、パリ協定は再交渉できないと指摘した。国連のグテレス事務総長の報道官も、アメリカのパリ協定離脱に「大いに失望した」と表明している。
 パリ協定は、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定であり、二〇二〇年以降の地球温暖化対策を定めている。既にわが国もパリ協定を批准している。
 このような事実を踏まえて、以下質問する。

一 イギリスやドイツ、フランスの首脳などに行われたように、安倍総理に対して、トランプ大統領からアメリカのパリ協定離脱について説明する電話はあったのか。
二 トランプ大統領との電話会談した各国の首脳は、遺憾の意を伝えるとともに、パリ協定への残留を説得したと報じられているが安倍総理もトランプ大統領と電話会談し、パリ協定への残留を説得すべきではないか。政府の見解を示されたい。
三 麻生財務大臣は、六月二日の記者会見で、「アメリカは(化石燃料を)輸出する側になっているから「経済に及ぼす影響はいかがなものか」(と考えた)。シェールガス・オイルのおかげでずいぶん変わってきている。そう考えて「ちょっと待て」という話だ」と述べた上で、第一次世界大戦後に国際連盟創設を主導しながら加盟を見送ったことに言及し、今回のパリ協定からの離脱表明と重ね合わせて、「その程度の国だと思っていますけどね」と述べ、トランプ大統領のパリ協定からの離脱表明に不快感を示したと承知しているが、「その程度の国」とは、具体的にアメリカがどのような国であると認識しているのか。見解を示されたい。
四 三に関連して、パリ協定離脱を表明するアメリカは、「その程度の国」であるという認識は政府内で共有されているのか。見解を示されたい。
五 アメリカのパリ協定離脱によって、わが国のパリ協定に基づく取り組みに何らかの影響が生じ得るのか。政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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