答弁本文情報
平成二十一年五月十二日受領答弁第三五四号
内閣衆質一七一第三五四号
平成二十一年五月十二日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員赤嶺政賢君提出脳脊髄液減少症の診断・治療の確立の研究促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員赤嶺政賢君提出脳脊髄液減少症の診断・治療の確立の研究促進に関する質問に対する答弁書
一の1について
御指摘の研究に関する平成二十年度総括研究報告書(以下「報告書」という。)によると、お尋ねの医療機関等は、平成二十年度末時点で、山形大学医学部附属病院、福井大学医学部附属病院、京都大学医学部附属病院、大阪大学医学部附属病院、徳島大学病院、防衛医科大学校病院、福島県立医科大学附属病院、名古屋市立大学病院、独立行政法人国立病院機構仙台医療センター、日本医科大学附属病院、昭和大学病院、東京都保健医療公社荏原病院、関東中央病院、国際医療福祉大学熱海病院及び愛知医科大学病院である。
報告書によると、平成十九年度においては、研究班において脳脊髄液減少症に関する文献及び具体的な症例に関する検討を踏まえ、症例収集のための共通評価項目を作成したところである。また、平成二十年度においては、各研究参加医療機関に設置された倫理委員会において、研究実施の可否について審査を行い、研究実施の承認が得られた後に、当該研究参加医療機関から研究事務局に対し、研究に参加する患者の登録が行われたところである。登録患者の数は、平成二十年度末時点で二十四名となっているが、このように登録患者の数が少なかったのは、研究参加医療機関の多くで倫理委員会における審査に予想以上の時間を要したためとされている。
平成二十一年度においては、患者登録を継続して実施し、登録患者の数が百名となった段階で中間的な分析を行い、それを踏まえて脳脊髄液減少症に関する診断基準の作成等を行うこととされている。厚生労働省としては、この計画に従って、適切に研究が実施されるものと考えている。
報告書によると、研究参加医療機関において、倫理委員会の承認を得ること、研究対象となる患者から研究参加についての同意を得ることが必要である。
報告書によると、平成二十年度末現在で、研究事務局に登録されている患者は二十四名であるが、どの研究参加医療機関が登録したものであるかについては承知していない。
報告書によると、登録患者を増やすため、日本脳神経外科学会で開催されたシンポジウムにおいて、臨床試験への参加希望施設を募る等の取組が行われている。また、対象患者を受け入れる医療機関については、主任研究者が研究を遂行するために必要と判断した場合には、追加することが可能である。
報告書によると、座位又は立位により発生、あるいは増悪する頭痛があることを研究対象患者の選択基準としているが、これについては、脳脊髄液減少症に関する文献及び具体的な症例に関する検討を踏まえ、作成されたものである。
研究対象患者の選択基準については、主任研究者において適切に作成されたものであると認識している。
お尋ねの会合については、平成十九年度は四回、平成二十年度は一回、平成二十一年度は現在までに一回開催されたところである。当該会合においては、研究の進め方等について討議が行われたものと承知している。