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平成二十四年二月十日受領
答弁第二六号

  内閣衆質一八〇第二六号
  平成二十四年二月十日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員服部良一君提出教科書問題及びILO/ユネスコ『教員の地位に関する勧告』に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員服部良一君提出教科書問題及びILO/ユネスコ『教員の地位に関する勧告』に関する質問に対する答弁書



一について

 御指摘の「歴史教科書」及び「検定教科書」が具体的に何を指すのか明らかでないが、我が国の教科用図書検定制度は、国が特定の歴史認識、歴史事実を確定するという立場に立って行うものではなく、民間が著作編集した図書の具体的な記述について、教科用図書検定調査審議会(以下「審議会」という。)の調査審議に基づいて、検定の時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして、明らかな誤りや著しくバランスを欠いた記述等の記述の欠陥を指摘することを基本として実施していること、また、その際には、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと等を目標とする教育基本法(平成十八年法律第百二十号)や、近隣のアジア諸国との間での国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること等を内容とする教科用図書検定基準(以下「検定基準」という。)等に従って審査を行っていることから、児童の権利に関する委員会の指摘は当たらないこと等を、同委員会に対して伝えたところである。

二の1について

 一についてで述べたとおり、我が国の教科用図書検定制度は、民間が著作編集した図書の具体的な記述について、検定基準等に従い、審議会の調査審議に基づいて、検定の時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして記述の欠陥を指摘することを基本として実施しているものである。
 御指摘の「数々の誤り」が具体的に何を指すのか明らかでないが、明治維新に係る御指摘の記述については、平成二十四年度から使用される教科用図書の検定において、当該記述につき調査を進めるとともに、審議会の調査審議を経て、正確性の観点から「「維れ新たなり」という言葉は用いられておらず、誤りである」との検定意見を付したものであり、「杜撰な「検定」を行った」との御指摘は当たらないと考える。

二の2について

 各学校においては、学習指導要領に基づき、教科用図書を使用して、適切な指導が行われるべきものと考える。

三から五までについて

 御指摘の「勧告」については、旧文部省から、都道府県の各教育委員会に対して送付し、周知を図ったところであり、現在においても、文部科学省のホームページに掲載しているところである。
 また、この「勧告」の内容については、我が国の実情や法制に適合した方法で取り組むべきものと考えており、各教育委員会に対して御指摘のような指導を行う予定はない。
 なお、我が国の教科用図書の採択は、一般には、校長、教員、教育委員会関係者及び保護者等の意見を聞きながら、住民に対し責任を持って教科用図書の採択が行われるよう教育委員会の権限と責任で行われており、文部科学省としては、採択権者たる教育委員会の権限と責任の下に、適正かつ公正な採択が行われるよう、都道府県の各教育委員会に対して通知しているところである。



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