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答弁本文情報

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平成二十四年三月二十三日受領
答弁第一三九号

  内閣衆質一八〇第一三九号
  平成二十四年三月二十三日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員近藤三津枝君提出緊急事態に対する現行憲法の問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員近藤三津枝君提出緊急事態に対する現行憲法の問題に関する質問に対する答弁書



一について

 御指摘の「緊急時」及び「緊急事態」の具体的に意味するところが必ずしも明らかでなく、一概にお答えすることは困難であるが、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第四十九条第一項に規定する不在者投票制度は、災害で避難している方を含め、選挙の当日に選挙人の属する投票区の区域外に滞在をすること等が見込まれる選挙人に対して、投票の機会を与えるものである。

二について

 憲法第五十四条第一項の衆議院議員の総選挙の日とは、憲法第七条第四号及び第五十四条第一項並びに公職選挙法第三十一条第三項及び第四項の規定に基づき公示された期日をいうものである。
 したがって、当該期日が衆議院の解散の日から四十日以内である以上、御指摘の「被災地などで行われる繰延投票が解散の日からたとえ四十日を超えて行われた場合」や「被災地などにおいてこの投票が四十日以内に終了しない場合」においても、衆議院議員の総選挙は解散の日から四十日以内に行われたものということができる。

三の(1)について

 衆議院比例代表選出議員の選挙については、公職選挙法第六十五条及び第六十六条の規定により開票管理者が全ての投票箱の送致を受けた日又はその翌日に開票が行われ、同法第八十条の規定により選挙分会長が全ての開票管理者から開票結果の報告を受けた日又はその翌日に選挙分会が開催され、同法第八十一条の規定により選挙長が全ての選挙分会長から調査結果の報告を受けた日若しくは中央選挙管理会から衆議院小選挙区選出議員の選挙の当選人の通知を受けた日のいずれか遅い日又はその翌日に選挙会が開催され、同法第九十五条の二の規定により当選人を決定することとされており、同法第五十七条第一項の規定により都道府県の選挙管理委員会が更に期日を定めて投票を行わせた場合には、同項の規定による投票が行われた投票区を含む選挙区においては、当該投票が行われた後にこれらの手続を経て、当選人を決定することとなる。

三の(2)について

 お尋ねについて公職選挙法に規定はなく、都道府県の選挙管理委員会が投票を適正に行わせることが可能であると判断した時点で、更に期日を定めて投票を行わせるものと考えている。

四について

 お尋ねについては、「被災地の住民の民意を全く反映せずに構成された衆議院が、選挙の日から三十日以内に召集される特別国会において、内閣総理大臣を指名し、解散中に参議院の緊急集会で採られた措置について同意を与えてしまうことになる」事態や「緊急事態が発生し、これによって大きな被害を受けた被災地の代表が最も求められている時に、その被災地から繰延投票が行われるまで衆議院議員が選出されないという事態」という国会の在り方に関することを前提としていることから、政府としてお答えすることは差し控えたいが、衆議院が解散されたときは、憲法第五十四条第一項の規定により、解散の日から四十日以内に衆議院議員の総選挙を行うこととされており、「緊急事態」においても公職選挙法の下で有権者の投票の機会ができる限り確保されるべきものと考える。



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