答弁本文情報
平成二十四年五月二十九日受領答弁第二五七号
内閣衆質一八〇第二五七号
平成二十四年五月二十九日
内閣総理大臣 野田佳彦
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員浅野貴博君提出尖閣諸島沖で衝突事件を起こした中国漁船船長の公判に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員浅野貴博君提出尖閣諸島沖で衝突事件を起こした中国漁船船長の公判に関する質問に対する答弁書
一について
個別の刑事事件の手続に関して、政府の見解を述べることは差し控えたい。
政府としては、刑事に関する共助に関する日本国と中華人民共和国との間の条約(平成二十年条約第十一号)に基づき、中国に対して起訴状の謄本の送達の共助を請求するなど適切に対処したところであるが、日中間のやり取りの具体的内容について、詳細をお答えすることは、事柄の性質上、差し控えたい。
中国側は、尖閣諸島に関する独自の主張により、二についてで述べた共助を拒否したものであるが、尖閣諸島が我が国固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いのないところであり、現に我が国はこれを有効に支配しており、したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在せず、尖閣諸島に関する中国側の独自の主張については全く受け入れられない。かかる我が国の一貫した立場については、中国側に対して明確に伝えているところである。
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかでないが、お尋ねの刑事事件の取扱いは、個別事件における指定弁護士の職権行使に関する事柄であり、政府としてお答えする立場にない。