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答弁本文情報

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平成二十四年九月七日受領
答弁第三九一号

  内閣衆質一八〇第三九一号
  平成二十四年九月七日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員木村太郎君提出ITER計画及び幅広いアプローチ(BA)活動に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員木村太郎君提出ITER計画及び幅広いアプローチ(BA)活動に関する質問に対する答弁書



一について

 「イーター事業の共同による実施のためのイーター国際核融合エネルギー機構の設立に関する協定」(平成十九年条約第十五号。以下「協定」という。)に基づき行われる、平和的目的のための核融合エネルギーの科学的及び技術的な実現可能性を証明することを目的とする国際的な事業(以下「イーター事業」という。)の実施状況としては、協定により設立されたイーター国際核融合エネルギー機構(以下「イーター機構」という。)により運転される施設(以下「イーター施設」という。)の建設に必要な機器の調達価額の約八割について、イーター機構と協定にいうイーター機構の各加盟者の国内機関の間で、機器の仕様や調達スケジュール等に関する調達取決めが締結されており、こうした取決めに基づく機器の調達に伴い、フランスのイーター施設の建設地においてトロイダル磁場コイル等で構成されるトカマク装置を収納する建屋の免震装置の設置が完了するなどイーター施設の建設が進展している。

二について

 青森県六ヶ所村における「核融合エネルギーの研究分野におけるより広範な取組を通じた活動の共同による実施に関する日本国政府と欧州原子力共同体との間の協定」(平成十九年条約第五号)に基づき行われる、イーター事業及び平和的目的のための核融合エネルギーの早期の実現を支援するより広範な取組を通じた活動(以下「より広範な取組を通じた活動」という。)の実施状況としては、平成二十二年三月に国際核融合エネルギー研究センターが完成し、本年一月に同センターにおいて、核融合プラズマに関する実験データの解析、イーター施設の性能の予測、動力用原型炉の設計等に資する大規模なシミュレーションを行うためのスーパーコンピュータが運用を開始するなど研究開発が進展している。

三について

 お尋ねの平成二十五年度における「日本の役割」については、イーター事業に関しては、イーター機構の理事会により承認されたイーター事業計画に基づき、トロイダル磁場コイルの調達等を実施することとなっている。また、より広範な取組を通じた活動のうち、国際核融合エネルギー研究センター事業(IFERC事業)に関しては、より広範な取組を通じた活動に関する運営委員会により承認された当該事業に関する事業計画に基づき、動力用原型炉に係るブランケットの材料等の技術に関する研究開発等を、国際核融合材料照射施設に関する工学実証及び工学設計活動に係る事業(IFMIF/EVEDA事業)に関しては、同委員会により承認された当該事業に関する事業計画に基づき、重陽子の加速器の入射装置に係る実証試験等を実施することとなっている。政府としては、これらを着実に実施できるよう取り組んでまいりたい。

四について

 核融合エネルギーについては、現在、イーター事業において、その科学的及び技術的な実現可能性の証明に取り組んでいるところ、お尋ねの「原型炉」については、イーター事業等の成果を踏まえ、その在り方を検討する必要があると考えており、我が国が「原型炉の建設誘致」を目指すべきかについては、現時点では決まっていない。



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