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答弁本文情報

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平成二十四年九月十四日受領
答弁第四一二号

  内閣衆質一八〇第四一二号
  平成二十四年九月十四日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員木村太郎君提出理科支援員配置事業における存続の必要性に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員木村太郎君提出理科支援員配置事業における存続の必要性に関する再質問に対する答弁書



一から四までについて

 平成二十一年に実施された行政刷新会議の事業仕分け(以下「事業仕分け」という。)において現行の理科支援員の配置事業(以下「現行事業」という。)は廃止すべきであるとの評価がなされたが、これは、理科教育の充実を図る必要性自体は否定されないものの、現行事業では、その本質的な解決策とはなっていない等の観点から、内容、方法等を見直す必要があるとの趣旨であったと考えている。
 現行事業については、事業仕分けにおけるこのような評価の趣旨を尊重しつつ、現行事業に関する国民からの意見募集において、事業の廃止に反対する意見が多数寄せられたことも踏まえ、これを廃止するまでに三年程度かけることとしたところであり、現行事業によって理科支援員が配置された小学校数は、平成二十一年度の約六千校を最大として、漸次減少し、平成二十三年度には約四千校となった。また、小学校に配置された理科支援員の人数については、平成二十一年度の約七千人を最大として、漸次減少し、平成二十三年度には約四千人となった。さらに、これらの理科支援員の配置は、各都道府県等に委託して実施しているところ、その委託費については、平成二十年度の約二十三億円を最大として、漸次減少し、平成二十四年度には約八億円となった。平成二十二年度以降の現行事業の実施に当たっては、地方自治体等から、希望する小学校に理科支援員を配置するための予算の増額や現行事業の継続等を求める要望が届いていたが、これらに対しては、それまで理科支援員が配置されたことのない小学校を中心に理科支援員の配置が行われるよう配慮することとしていた。加えて、文部科学省においては、現行事業以外の施策として、科学的な見方や考え方を養う観点から理科における観察、実験等を重視している小学校学習指導要領(平成二十年文部科学省告示第二十七号)の趣旨が十分に実現されるよう、教職員定数の改善も含め、理科の授業の質を高めるために環境の整備を推進するとともに、現行事業廃止後における理科教育の充実に関する必要な支援策を検討してきたところである。
 そして、同省の平成二十五年度予算概算要求においては、現行事業に係る経費の計上は行わず、理科教育設備整備費等補助金の増額等を行うとともに、新たに、小学校、中学校等において理科教育を担当する教員の指導力の向上を図る研究協議会の実施に係る経費や、小学校、中学校等に観察、実験等の準備に係る補助員を配置して、理科教育を担当する教員がその持てる時間や能力を理科の授業に集中させることができる施策を実施する地方公共団体及び学校法人に対する補助事業に係る経費の計上を行い、これらの取組を一体的に推進することにより、教員の資質の向上を中心に据えて、理科教育の充実を図ることとしたものである。これは、事業仕分けにおける現行事業に対する評価の趣旨を踏まえた結果であり、「百八十度方針を転換」したとの御指摘は当たらないものと考える。

五について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、お尋ねの「悪影響」や「実態」については、調査していない。



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