衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
令和五年二月二十八日受領
答弁第七号

  内閣衆質二一一第七号
  令和五年二月二十八日
内閣総理大臣 岸田文雄

       衆議院議長 細田博之 殿

衆議院議員米山隆一君提出新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員米山隆一君提出新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用に関する質問に対する答弁書


一について

 お尋ねの「マスクの感染防止効果をどのように把握しているか」については、例えば、令和五年二月八日に開催された厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリー・ボード(以下「アドバイザリー・ボード」という。)において、感染症等に関する専門家が取りまとめた「マスク着用の有効性に関する科学的知見」(以下「アドバイザリー・ボード資料」という。)により、「日常生活での新型コロナウイルス感染予防におけるマスク着用の有効性に関する科学的知見」について議論が行われたところであり、こうした議論の内容等を通じて把握しているところである。
 また、御指摘の厚生労働省のホームページの記載については、お尋ねの「マスクの感染防止効果」に関する政府の認識を示したものではなく、東京大学医科学研究所の「新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果」において、「マネキンを設置し、・・・SARS−CoV−二を飛沫やエアロゾルとしてヒトの咳と同等の速度で口元から放出できるようにし」た実験では、「ウイルスを吐き出す側のマネキンに布マスクまたは外科用マスクを装着させ、吸い込む側のマネキンに各種のマスクを装着させると相乗的にウイルスの吸い込み量が減少する」との研究結果が示されていることを紹介しているものである。

二について

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大については、マスクの着用の有無以外に様々な要因が考えられるところであり、お尋ねの「どの程度の感染拡大がありうる」かについての「推測」は行っていない。

三について

 お尋ねの「諸外国のマスク着用状況」については、例えば、アドバイザリー・ボード資料において、「マスク着用の呼びかけのあり方と諸外国での対応事例」として「マスク着用に関する文化的背景が日本と大きく異なる欧州では、流行状況が悪化した場合にのみマスク着用を呼び掛けることがある」こと等が紹介されており、こうした資料等を通じて把握しているところである。
 「諸外国の状況は、今回の方針変更の理由のひとつか」とのお尋ねについては、「今回の方針変更」は、新型コロナウイルス感染症の国内の感染状況、令和五年一月二十七日の厚生科学審議会感染症部会による「新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけについて」の取りまとめ、「マスク着用の呼びかけのあり方と諸外国での対応事例」を紹介したアドバイザリー・ボード資料によるアドバイザリー・ボードにおける議論等を踏まえ、「マスク着用の考え方の見直し等について」(令和五年二月十日新型コロナウイルス感染症対策本部決定。以下「本部決定」という。)に記載のとおり、「屋内では基本的にマスクの着用を推奨するとしている現在の取扱いを改め、行政が一律にルールとして求めるのではなく、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本」としたものである。
 また、「欧州とは異なる日本の気象環境による換気状況の違いなどの事情・・・は検討したのか」とのお尋ねについては、「欧州とは異なる日本の気象環境による換気状況」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、御指摘の「冬の暖房使用による密閉環境のみではなく、酷暑の夏も冷房使用で密閉環境が生じる」ことへの対応については、新型コロナウイルス感染症対策の取組の一環として、厚生労働省が作成した「「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法」において、「多数の人が利用する商業施設等」において「推奨される換気の方法」として「換気回数・・・を毎時二回以上(三十分に一回以上、数分間程度、窓を全開する。)とすること」等を示すとともに、同省のホームページの「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」において、一般家庭における「窓開けによる換気のコツ」、「夏場における換気の留意点」、「冬場における換気の留意点」等について示しており、政府としては、引き続き、同省のホームページ、SNS等により、これらについて周知してまいりたい。

四について

 お尋ねの「コロナウイルスに弱い」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、いずれにしても、政府としては、本部決定に記載のとおり、「マスク着用の考え方の見直し後であっても、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和三年十一月十九日新型コロナウイルス感染症対策本部決定。以下「基本的対処方針」)に基づく基本的な感染対策は重要であり、引き続き、・・・「換気」等の励行」を図り、「新型コロナウイルス感染症(COVID−十九)の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号。以下「感染症法」という。)上の位置づけが変更された」後も、換気等の「自主的な感染対策について必要となる情報提供を行うなど、個人及び事業者の取組みを支援」していくこととしている。また、御指摘の「換気設備の公共施設等への導入」については、政府として、公共施設を含め不特定多数の者が利用する施設等を対象に、高機能換気設備の導入に対する支援等を行っているところであり、こうした取組を通じて、引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止に取り組んでまいりたい。

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.