答弁本文情報
令和七年十一月十八日受領答弁第五四号
内閣衆質二一九第五四号
令和七年十一月十八日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員三角創太君提出持続可能な地域医療のための公立病院への経営支援に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員三角創太君提出持続可能な地域医療のための公立病院への経営支援に関する質問に対する答弁書
一の前段について
御指摘の「赤字の公立病院」を含む医療機関への支援については、例えば、令和七年十月二十四日の所信表明演説において、高市内閣総理大臣が「赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなしです。診療報酬・介護報酬については、賃上げ・物価高を適切に反映させていきますが、報酬改定の時期を待たず、経営の改善及び従業者の処遇改善につながる補助金を措置して、効果を前倒しします」と、同月二十八日の閣議後記者会見において、上野厚生労働大臣が「先日の経済対策に関する総理の指示も踏まえて、医療分野等について、職員の方々の処遇の改善や経営の改善を支援していきたいと考えています。経済対策・補正予算に必要な施策を盛り込んでいきたいと考えていますが、その具体化については、現在検討中ですので、十分様々な状況を踏まえた上でいろいろなことを判断していきたいと思っています」と述べているとおりであり、お尋ねについて、現時点でお答えすることは困難である。
一の後段について
御指摘の「公立病院に係る地方交付税の算定基準の更なる引上げなど」の意味するところが必ずしも明らかではないが、公立病院に係る地方財政措置については、公立病院が地域医療の提供について重要な役割を果たしていること等を踏まえ、今後の地方財政対策の中で検討していくこととしており、その具体的な内容について、現時点でお答えすることは困難である。
二の前段について
現時点で御指摘の「ベースアップ評価料の増額を含む大幅な診療報酬の引上げに取り組んでいく」といった具体的な方法が決定しているものではないが、いずれにせよ、「次期診療報酬改定」に向けては、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二五」(令和七年六月十三日閣議決定)において、「社会保障関係費については、医療・・・の現場の厳しい現状・・・を踏まえ、・・・二千二十五年春季労使交渉における力強い賃上げの実現や昨今の物価上昇による影響等について、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う。具体的には、高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する」及び「医療・・・等の公定価格の分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保がしっかり図られるよう、コストカット型からの転換を明確に図る必要がある。このため・・・次期報酬改定を始めとした必要な対応策において、・・・的確な対応を行う。このため、二千二十四年度診療報酬改定による処遇改善・経営状況等の実態を把握・検証し、二千二十五年末までに結論が得られるよう検討する」としており、また、令和七年十月二十四日の所信表明演説において、高市内閣総理大臣が「赤字に苦しむ医療機関・・・への対応は待ったなしです。診療報酬・・・については、賃上げ・物価高を適切に反映させていきます」と述べているとおりであり、適切に検討してまいりたい。
二の後段について
お尋ねについて、民間団体の長の個別の発言の内容について、政府として見解を述べることは差し控えたいが、いずれにせよ、御指摘の「次の診療報酬改定」に向けては、二の前段についてでお答えしたとおり、適切に検討してまいりたい。

