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答弁本文情報

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令和七年十一月二十八日受領
答弁第七八号

  内閣衆質二一九第七八号
  令和七年十一月二十八日
内閣総理大臣 高市早苗

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員長友よしひろ君提出教員による盗撮・わいせつ事件の多発に伴う学校安全対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長友よしひろ君提出教員による盗撮・わいせつ事件の多発に伴う学校安全対策に関する質問に対する答弁書


一の1について

 お尋ねの「件数」及び「推移」については、例えば、令和五年度に文部科学省が実施した「令和四年度公立学校教職員の人事行政状況調査」(以下「令和四年度調査」という。)によると、児童生徒性暴力等(教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律(令和三年法律第五十七号。以下「教員性暴力等防止法」という。)第二条第三項に規定する児童生徒性暴力等をいう。以下同じ。)を理由とする懲戒処分及び訓告等(以下「懲戒処分等」という。)の件数は百十九件であり、そのうち態様が「体に触る」であるものは三十二件、「盗撮・のぞき」であるものは二十一件、「接吻」であるものは十三件等となっているが、これらは同項各号との関係に着目して調査したものではないため、同項第二号及び第四号ロに掲げる行為を理由とする懲戒処分等の件数についてお答えすることは困難である。また、令和六年度に同省が実施した「令和五年度公立学校教職員の人事行政状況調査」(以下「令和五年度調査」という。)によると、児童生徒性暴力等を理由とする懲戒処分等の件数は百五十七件であり、そのうち同項第二号に掲げる行為を理由とするものは四十件、同項第四号に掲げる行為を理由とするものは三十二件となっているが、それ以上の詳細については調査していないため、同号ロに掲げる行為に係る件数についてお答えすることは困難である。これらの懲戒処分等の件数に係るお尋ねの「地域分布」については、例えば、各地域における教育職員等(同条第五項に規定する教育職員等をいう。以下同じ。)の数も踏まえると、特段の偏在があるとは考えていない。

一の2について

 お尋ねについては、例えば、令和四年度調査及び令和五年度調査によると、児童生徒性暴力等を理由とする懲戒処分等の状況について、被処分者の「年齢層」は二十代が、被処分者の「所属する学校種」は中学校が、それぞれ、いずれの調査においても最も多く、児童生徒性暴力等が「発覚した要因」については、令和四年度調査では「警察からの連絡等」が最も多く、令和五年度調査では「被害者又は保護者から教職員への相談」(管理職又はスクールカウンセラーである教職員への相談を除く。)が最も多い。

二について

 お尋ねの「制度的欠陥」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、「採用段階における特定免許状失効者等であることの確認」については、教員性暴力等防止法第七条第一項において、「教育職員等を任命し、又は雇用する者は、・・・教育職員等を任命し、又は雇用しようとするとき」に、教員性暴力等防止法第十五条第一項に規定する特定免許状失効者等に関するデータベースを活用することとされており、お尋ねの「性犯罪歴の確認」については、令和八年十二月二十五日までに施行することとされている学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律(令和六年法律第六十九号。以下「こども性暴力防止法」という。)第四条第一項において、「学校設置者等は、教員等としてその本来の業務に従事させようとする者(中略)について、当該業務を行わせるまでに、・・・特定性犯罪事実該当者であるか否かの確認・・・を行わなければならない」こととされているところである。また、お尋ねの「面接の厳格化等」については、「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する基本的な指針」(令和四年三月十八日文部科学大臣決定、令和五年七月十三日改訂。以下「指針」という。)において、「任命又は雇用を希望する者が特定免許状失効者等に該当することがデータベースの活用等により判明した場合、その情報を端緒として、採用面接等を通じ経歴等のより詳細な確認を行うなど、法の基本理念にのっとり、十分に慎重に、適切な任命又は雇用の判断を行う必要がある。」としているところである。お尋ねの「人物評価・適性審査」も含め、教育職員等の採用については、これらの規定等も踏まえ、任命権者である教育委員会等の判断において適切に行われるべきものと考えている。その上で、御指摘の「教員採用制度の見直し」については、教員性暴力等防止法附則第七条第三項において「政府は、・・・この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」とされていることを踏まえ、必要に応じて対応を検討してまいりたい。

三について

 お尋ねについては、教育職員等の人権にも配慮しつつ、教育職員等による児童生徒性暴力等を防止し、児童生徒等の安全を確保することが重要であると考えており、そうした観点から、指針において、教育職員等に対する啓発など、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する施策等を示しているほか、「児童生徒性暴力等の防止等に関する教師の服務規律の確保の徹底について(通知)」(令和七年七月一日付け七文科初第九百四号文部科学省初等中等教育局長通知。以下「通知」という。)において、都道府県教育委員会及び指定都市教育委員会に対して、「教師個人のスマートフォン等の私的な端末で児童生徒等を撮影することのないよう、また、学校所有等の端末で撮影する場合であっても児童生徒等の画像を管理職の許可なく学校外に持ち出すことのないよう徹底していくことが必要」であることや「被害を未然に防止する観点からは、教師と児童生徒等が第三者の目が行き届きにくい環境となる場面をできる限り減らしていくことが重要であり、執務環境の見直し等による密室状態の回避や組織的な教育指導体制の構築などの措置を講じる」こと等を示しているところであるが、お尋ねの「持ち物検査」、「行動監視」及び「定期的な身体検査」を行うことまでは示していない。御指摘の「未然防止」については、これらを踏まえ、教育委員会、学校等において適切に対応されるべきものと考えている。

四の1について

 通知においては、都道府県教育委員会及び指定都市教育委員会に対して、「児童生徒性暴力等の防止等に関して、教師の服務規律の確保を徹底するとともに、今一度、教員性暴力等防止法及び基本指針を確認し、教師による児童生徒性暴力等の防止のため研修を改めて実施するなど、必要な措置を講ずる」こと、「教師個人のスマートフォン等の私的な端末で児童生徒等を撮影することのないよう、また、学校所有等の端末で撮影する場合であっても児童生徒等の画像を管理職の許可なく学校外に持ち出すことのないよう徹底していくことが必要」であることや「各教育委員会等が設置する相談窓口等を改めて児童生徒や保護者に対してしっかりと周知」を行うこと等を示しているところである。通知に関するお尋ねの「全国の教育委員会における対応状況」については、現在、文部科学省において調査中であり、現時点でお答えすることは困難である。

四の2について

 お尋ねの「性暴力の防止等に関する研修」については、例えば、令和五年度調査において、全ての都道府県教育委員会及び指定都市教育委員会が、「児童生徒性暴力等に関して教育職員等への研修を行っている」と回答している。また、お尋ねの「児童生徒性暴力等の被害に関する通報・調査」については、指針において、「学校の設置者及びその設置する学校は、児童生徒等からの相談などにより、教育職員等による児童生徒性暴力等の事実があると思われるときは、・・・学校、学校の設置者等及び所轄警察署との間で情報共有を図」ることや、「事案の事実確認に関して・・・学校の設置者は専門家の協力を得て必要な調査を行わなければならない」こと等を示しているところであり、これを踏まえ、教育委員会、学校等において、お尋ねの「体制」「の整備」も含めて個別の事案に応じて適切に対応されているものと考えている。

四の3について

 お尋ねの「日本版DBS制度の運用開始に向けた準備状況」については、こども性暴力防止法の施行に向け、こども家庭庁が開催するこども性暴力防止法施行準備検討会において、有識者や関係団体等の意見も踏まえつつ、当該制度の具体的な内容を示すガイドラインの策定等のための検討を行うとともに、当該制度の周知等の取組を進めているところである。また、「教育委員会による特定免許状失効者等に関するデータベース活用の実態」については、現在、文部科学省において調査中であり、現時点でお答えすることは困難である。

五について

 お尋ねの「保護者への」「再発防止に向けた協働の仕組み」の意味するところが必ずしも明らかではないが、児童生徒性暴力等により被害を受けた児童生徒等の保護及び支援並びにその保護者に対する支援については、指針において、「保護及び支援等としては、事案に応じて、例えば、ワンストップ支援センターなどの機関を被害児童生徒等やその保護者等に紹介するとともに、学級担任、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等が連携し、被害児童生徒等やその保護者等からの相談等に学校で継続的かつ適切に対応し、落ち着いて教育を受けられる環境の確保や学習支援、関係機関との連携等を行うことなどが考えられる」こと等を示しているところであり、これを踏まえ、教育委員会、学校等において、個別の事案に応じて適切に対応されているものと考えている。

六について

 お尋ねの「教員採用」については、二についてで述べたとおり、任命権者である教育委員会等の判断において適切に行われるべきものであり、「教員に対する学校内監視体制の整備」については、三についてで述べたとおり、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止のための具体の取組については、教育委員会、学校等において適切に対応されるべきものと考えている。また、「管理体制」及び「第三者機関による監査制度」がどのようなものを想定しているのか必ずしも明らかではないが、例えば、指針において、「他の児童生徒等や教育職員等の目が行き届きにくい環境となる場面をできる限り減らしていくことが重要であり、執務環境の見直しによる密室状態の回避や組織的な教育指導体制の構築など、予防的な取組等を強化すること」、「全ての児童生徒等に目が行き届くように人的配置や人材確保に努めること」、「学校の設置者及びその設置する学校は、児童生徒等や教育職員等に対する定期的なアンケート調査や教育相談」を実施すること等について示しているところであり、これを踏まえ、教育委員会、学校等において適切に対応されるよう、文部科学省においては、引き続き、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に向けた取組を進めていく考えである。

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