答弁本文情報
令和七年十一月二十八日受領答弁第八二号
内閣衆質二一九第八二号
令和七年十一月二十八日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員緒方林太郎君提出日本国との平和条約第十一条に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員緒方林太郎君提出日本国との平和条約第十一条に関する質問に対する答弁書
一について
御指摘の答弁書(平成二十二年八月二十日内閣参質一七五第一五号。以下「平成二十二年答弁書」という。)一及び二についてにおける「御指摘の通達、決議及び法改正並びに減刑の措置は、いずれも、御指摘のような趣旨でいわゆる戦犯を赦免したものではない」との答弁は、「通達」については、日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)発効前の、我が国における人の資格(任命若しくは就職又は罷免若しくは失職等にかかる条件又は許可、認可、登録若しくはその取消又は業務の停止等にかかる条件を含む。)に関する法令の規定の適用について、軍事裁判により刑に処せられた者は、日本の裁判所においてその刑に相当する刑に処せられた者と同様に取り扱うべきものとしていた従前の解釈を改めたものであり、「決議」については、政府に対して戦争犯罪による受刑者の全面赦免の実施を促進するための措置を要望したものであり、「法改正」については、いわゆる戦犯として拘禁中に死亡した者の遺族に遺族年金等を支給するための措置等を講ずることとしたものであることから、「通達、決議及び法改正」のいずれも軍事裁判により刑に処せられた者を赦免したものではなく、また、「減刑の措置」については、いわゆるA級戦争犯罪人として極東国際軍事裁判所において有罪判決を受けた者のうち、昭和三十三年四月七日付けで減刑された者が十名いるが、赦免された者はいない旨をお答えしたものである。
二の1及び2について
お尋ねの「ここに言う「刑」」が具体的に何を指すのか明らかではないが、仮に、御指摘の答弁書(平成十七年十月二十五日内閣衆質一六三第二一号)一の2についてでお答えした「その刑は、我が国の国内法に基づいて言い渡された刑ではない」の「その刑」を意味するものであるとすれば、「その刑」とは、平和条約第十一条による刑の執行及び赦免等に関する法律(昭和二十七年法律第百三号)第二条第二号に規定する「極東国際軍事裁判所及びその他の連合国戦争犯罪法廷の科した刑」をいい、同答弁書二の4についてでお答えした「国と国との関係において、同裁判について異議を述べる立場にはない」としている「極東国際軍事裁判所等の裁判」で言い渡されたものである。
二の3について
お尋ねの「法的な影響」については、文脈により様々な意味で用いられているものであり、一概にお答えすることは困難であるが、一についてで述べたとおり、平成二十二年答弁書一及び二についてにおける「通達、決議及び法改正」は、いずれも、二の1及び2についてで述べた「その刑」を科せられた者を赦免したものではない。

